ドロガメ科
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
?ドロガメ科 | ||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
トウブドロガメ Kinosternon subrubrum |
||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||
亜科、属 | ||||||||||||||||||||||||
|
ドロガメ科(泥亀科、Kinosternidae)は、爬虫綱カメ目潜頚亜目に属する生物分類項の1つ。
目次 |
[編集] 分布
北アメリカ大陸と南アメリカ大陸にのみ生息する。ドロガメ属を除く3属は北アメリカ大陸にのみ生息する。
[編集] 形態
科全体で小型種が多い。特にニオイガメ属は最大でもカブトニオイガメの甲長15cm程で、最小種のヒラタニオイガメは平均甲長が10cm程度。大型種でもドロガメ属のサソリドロガメで甲長27.4cm、最大種のスジオオニオイガメで甲長38cm程度。
ドロガメ属は腹甲の前後に2箇所の蝶番があり、種によっては蝶番より頭寄りまたは尻寄りの腹甲が可動する。
他の3属では腹甲が小型化し水中での四肢の可動範囲を広くしている。
[編集] 生態
河川や池沼等に生息し水棲傾向が強い種が多い。(特にドロガメ属を除く3属)とはいえ水中で遊泳するよりは、浅瀬の水底を歩き回るような生活を送る。種によっては産卵以外ではほとんど陸に上がらないこともある。
肉食性もしくは肉食性の強い雑食性で昆虫、甲殻類、貝類、魚類、両生類、小型のカメ等を食べる。
[編集] 分類
ドロガメ属と4種からなるニオイガメ属で形成されるドロガメ亜科と、1属1種のハラガケガメ属と2種からなるオオニオイガメ属で形成されるオオニオイガメ亜科に分かれる。
[編集] ドロガメ亜科 Kinosterninae
ドロガメ属 Kinosternon
- Kinosternon acutum ハナナガドロガメ
- Kinosternon alamosae アラモスドロガメ
- Kinosternon angustipons
- Kinosternon baurii ミスジドロガメ
- Kinosternon chimalhuaca
- Kinosternon creaseri クリーザードロガメ
- Kinosternon cruentatum ホオアカドロガメ
- Kinosternon dunni
- Kinosternon flavescens キイロドロガメ
- Kinosternon herrerai
- Kinosternon hirtipes ザラアシドロガメ
- Kinosternon integrum サラドロガメ
- Kinosternon leucostomum シロクチドロガメ
- Kinosternon oaxacae
- Kinosternon scorpioides サソリドロガメ
- Kinosternon sonoriense ヒゲナガドロガメ
- Kinosternon spurrelli
- Kinosternon subrubrum トウブドロガメ
- Sternotherus carinatus カブトニオイガメ Razorback musk turtle
- Sternotherus depressus ヒラタニオイガメ
- Sternotherus minor ヒメニオイガメ
- Sternotherus odoratus ミシシッピニオイガメ Common musk turtle
[編集] オオニオイガメ亜科 Staurotypinae
ハラガケガメ属 Claudius
- Claudius angustatus ハラガケガメ Narrow-bridged musk turtle
オオニオイガメ属 Staurotypus
- Staurotypus salvinii サルヴィンオオニオイガメ
- Staurotypus triporcatus スジオオニオイガメ
[編集] 人間との関係
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。
ドロガメ亜科の構成種は生息地で保護されているため流通する種は限られているものの環境の変化に強い小型種が多く、室内での水槽飼育で飼育・繁殖が楽しめることもあり近年では人気が高まっている。
オオニオイガメ亜科はオオニオイガメ属の2種が以前は高価だったが、近年は繁殖個体が流通するようになり価格が安定してきている。丈夫で飼育しやすいがやや大型化し顎の力が強いため扱いには注意が必要。ハラガケガメは繁殖技術が確定しておらず一時期安価になったものの以前高価で流通量は少ない。
[編集] 関連項目
カテゴリ: カメ | 動物関連のスタブ項目