ニューアーバニズム
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ニューアーバニズムとは、1980年代後半から1990年代にかけて、主に北米で発生した都市設計の動き。ヨーロッパではコンパクトシティー、イギリスではアーバンビレッジが同様の概念を打ち立てている。
伝統回帰的な都市計画といわれ、鉄道駅を中心に、商業施設や住宅地がその周りを囲んでいる、といった都市モデルが想定されている。過度な自動車依存を解消するための、鉄道やバスなど公共交通を基本とした都市構造である。ポートランドなどで、鉄道駅を中心にパークアンドライドなどの計画が進められている。
ニューアーバニズム主義者は、土地利用に関する全ての側面を改善することを目的とし、地域レベルから地区レベルまでの都市計画や都市設計に影響を与えている。開発、再開発や再生などの事業を通し、人間規模の職住近接型まちづくりを目指している。交通は自転車や公共交通を車より優先させている。
ニューアーバニズムに対して、実際に開発された町が目的を満たしていない、社会学的決定論的な傾向がある、などと批判するケースもある。
同様の政策は日本でも試みられているが、コンパクトシティという言葉が多く使われるようになっている。青森市、仙台市、稚内市をはじめとした東北・北海道の都市と神戸市がその事例である。(参照:コンパクトシティー)