ハイパーオリンピック
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『ハイパーオリンピック』は、1983年コナミより発売されたアーケードゲーム、及びその移植版。100メートル走、やり投げ、ハンマー投げ、走り高跳び、110メートルハードル、走り幅跳びの6種目で、記録を競う。海外版のタイトルは『Track And Field』。
操作パネルは、RUNボタン2つとJUMPボタン1つの3ボタン制で(RUNボタンが二つあるのは利き手がどちらでも対応できるようにするため)、RUNボタンを連打すればするほど、キャラクターの走る速度が上がるシステムとなっている。
そのため、指の爪でボタンをこすりつけたり、爪が割れるのを防ぐためピンポン玉でこすったり、手でボタンを叩くのではなく鉄製の定規をボタンに押し付けはじいて振動させる等の、連打速度を上げるためのテクニック(?)が多々産み出されることとなった。
また、日本全国のゲームセンターにおいて、このゲームのゲーム台のRUNボタンやその周囲がすり減っていることが多かった。
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[編集] 移植
MSX及びファミリーコンピュータ等の家庭用ゲーム機にも移植された。競技はハンマー投げと走り高跳びを除く4種目に減り(ファミコン版。ちなみにMSX版は、ハイパーオリンピックIとIIに分かれていて、Iには100m走、走り幅跳び、ハンマー投げに加えて400m走が、IIには110mハードル、やり投げ、走り高跳びに加えて1500m走が入った)、操作はRUNボタン1つとJUMPボタン1つの2ボタン制となっている。専用コントローラー「ハイパーショット」も発売された。また、MSX版はソニーから「HiTBiT」ブランドで発売されたこともあり、パッケージイラストがコナミ版と違っていただけで、内容は全く同一だった。
ファミコン版は当時の人気テレビ番組だった『8時だョ!全員集合』のコント「志村けんのバカ殿様」(この時期「バカ殿様」のコントは全員集合の1コーナーだった)のために選手キャラクターをバカ殿に変更してラウンドセレクト機能のついたバカ殿様バージョンが制作されたが、視聴者からの反響が大きかったため、限定品として一般市販もされている。
2007年3月15日に発売されたニンテンドーDS用ソフト『コナミ アーケード コレクション』にも収録されている。ただし版権などの関係で、タイトルは海外版のものになっている。携帯機という点を考慮してか、連射機能を設定することも出来る。
[編集] 連射用の周辺機器
なお、ファミコン版では周辺機器であるトラックボールであるホリトラックを用いると簡単に高記録が出せた。もちろんハイパーオリンピック自体はホリトラック対応ソフトとして作られたわけではない。本来のホリトラック対応ソフトをもっていないのに、ハイパーオリンピックで使うためにホリトラックを所有しているというユーザーが結構いた。
また、HAL研究所から発売されたジョイボールの連射機能を用いて高記録をだすものも現れた。ジョイボールもハイパーオリンピック用に設計されたわけではなかったが、連射モードと通常モードの中間の位置にスイッチを設定することによって、ハイパーオリンピックで連射機能が使えるようになった。
[編集] シリーズ
- ハイパーオリンピック'84
1984年開催のロサンジェルス五輪に合わせてアーケードゲームとして発表された。 先代のハイパーオリンピックが只管連射命だったのに比べて、'84ではボタンを押すタイミングも重視されていた。 種目は順に水泳(100m)→クレー射撃→跳馬→アーチェリー→3段飛び→ウエイトリフティング→棒高跳びで1周となり、2周目以降はクオリファイ(通過基準)が周回を重ねる毎に高くなっていく。
- ハイパースポーツスペシャル
1988年開催のソウル五輪に合わせてアーケードゲームとして発表された。 日本国内でアーケードで発表されたシリーズ中、唯一オリンピックの冠が付かなかった作品。
- バルセロナ92
海外のみで発売されたアーケード作品。 日本国内では対戦格闘ゲームブームの煽りを受けたのか未発売に終わった。
- ハイパーオリンピック イン アトランタ
- ハイパーオリンピック イン ナガノ
- ハイパーオリンピック ウィンター2000
なお、「オリンピック」という名称は(多分)オリンピック協会の許可なしには使えないため、続編作品の中には「ハイパースポーツ」あるいは「コナミックスポーツ」と題された続編も発売されている。
- ハイパースポーツ
- ハイパースポーツ2
- ハイパースポーツ3
- コナミックスポーツ イン ソウル
- コナミックスポーツ イン バルセロナ
- ハイパースポーツ2002WINTER