ハリー・ナイキスト
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ハリー・ナイキスト(Harry Nyquist, 1889年2月7日 - 1976年4月4日)はスウェーデン生まれの物理学者で自動制御理論の発展に貢献した。
スウェーデンのNilsbyに生れた。1907年アメリカ合衆国に帰化した。ノースダコタ大学、エール大学(イェール大学)で学んだ後1917年から1934年までAT&T研究所に勤め、その後ベル研究所に移った。
ベル研究所で熱雑音(ジョンソン・ナイキスト・ノイズとも呼ばれる)の研究、フィード・バック増幅器の安定性の研究をおこなった。
情報の伝送に必要な帯域の決定に関する理論は"Certain factors affecting telegraph speed" (Bell System Technical Journal, 3, 324-346, 1924)として発表され、これは後にシャノンによって発展させられる情報理論の基になった。
1927年にナイキストはアナログ信号をデジタルサンプリングして、再現するのにアナログ信号の周波数の2倍が必要であることをTelegraph Transmission Theory (1928)のなかで示した。ナイキスト-シャノンのサンプリング定理と呼ばれる。
[編集] ナイキストの名の残っている項目
- ナイキスト線図(自動制御分野)
- ナイキスト周波数(サンプリング周波数)
- ナイキスト-シャノンの補間公式
カテゴリ: スウェーデンの物理学者 | 1889年生 | 1976年没