ハワード・ストリンガー
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サー・ハワード・ストリンガー(Sir Howard Stringer, 1942年2月19日- )は、ウェールズ出身の実業家。日本のエレクトロニクス会社ソニーの会長兼最高経営責任者(CEO)である(2005年6月22日-)。「ナイト」の称号を持つ。
[編集] 略歴
ウェールズのカーディフ生まれ。オックスフォード大学にて近代史を学ぶ。1965年2月米国に移住し、4月に米国のテレビ放送会社CBSに入社するも、翌月米陸軍に徴兵され、ベトナム戦争に従軍。1985年米国市民権を得た。
ベトナム戦争から帰還後、CBSに復帰。ジャーナリスト・テレビ製作者として、30年以上のキャリアをもつ。1974年から1976年にはライター、監督、ディレクターを勤めており、1986年CBSニュース社長。1988年CBS本社社長として好業績を残した。この間、主にニューヨークと英国に住んでいた。
1995年CBS社長を退職してテレTVの会長兼CEOになった後、1997年ソニー・アメリカの社長にリクルートされ、1998年米国法人会長兼CEOに就任した。本社エンターテインメント部門COOを兼務し、ソニーの映画事業を軌道に乗せ、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー買収を成功させた。米国事業はソニーの稼ぎ頭に成長している。1999年には英国のエリザベス2世からナイトに叙任されている。
2005年3月7日出井伸之会長兼最高経営責任者が退き、ストリンガーに交替することが内定し、6月22日開催予定の取締役会で正式に就任した。社長にはソニー技術畑生え抜きの中鉢良治副社長が就任。日本の大手エレクトロニクス会社CEOに外国人が就任したのは初めて。なお、日本企業の外国人トップとしては、日産自動車会長カルロス・ゴーン(2001年6月- )等がいる。