バーコードバトラー
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バーコードバトラー(Barcode Battler)は、1991年にエポック社から発売された電子ゲーム機。またはそのシリーズ。
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[編集] 概要
市販の商品に付いたバーコードを読み取って、様々なキャラクターやアイテムなどを作り1vs1(バーコードバトラーII2 C0では最大4人)で遊ぶゲーム。読ませるバーコードによって能力が異なるため、ユーザーはより“強いバーコード”を探す楽しみがあった。当時まだ目新しかったバーコードに焦点を当て、ユーザーらによるバーコードの発掘や情報交換を狙うなど、その発想と着眼点を高く評価する者もいる。
基本的にはJANコード(日本国内でのバーコード。先頭が49で始まるため、ユーザー間では「49バーコード」と呼ばれた)をターゲットにしているが、World Product Codeに属していれば海外のバーコード(UPCやEANなど)でも読み取ることが出来た。初代バーコードバトラーでは海外のバーコードを読ませても特に違いはなかったが、バーコードバトラーIIでは異なるようになり、輸入品に付属するバーコードがある種のレア物として扱われた。
子供達の間に熱狂的に迎えられ、小学館のコロコロコミックに『バーコードファイター』が連載されるに及び、全国の玩具店では対戦のイベントが行われた。また、エポック社から定期的にバーコードバトラー新聞を購入することもできた。
しかし、悪意ある大人が“強いバーコード”を生成し、無知な子供に販売するなどの問題も発生した。その為、公式大会では商品名が不明なバーコードは失格にされるといった措置も取られた。
[編集] 遊び方
商品のバーコードを切り取り(商品のバーコードを直接扱うよりは、コントラストなどの面から一度コピーした上での利用が推奨された)、カード状のものに貼り付け、本体にスライドさせることでデータを読み取らせることで液晶にHP、攻撃力、守備力などのデータを持つキャラクタを表示させることができる。対戦モードの場合、二人がそれぞれ持ち寄ったバーコードを読み取らせた後、ランダムあるいは潜在能力(液晶に表示されない隠しパラメータ)により先攻・後攻が決められる。その後、戦闘が開始される。戦闘は「攻撃」「回復」のみであるが、バーコードバトラーII以降は魔法での攻撃も可能となった。
キャラクタとキャラクタを「合体」させることができるというシステムや攻撃の際液晶の表示や攻撃音に合わせて攻撃(BATTLE)ボタンをタイミングよく押すことで攻撃力が増す裏技も存在した。なお、合体には相性もあり、その良し悪しによって数値以上の効果が出たり、見かけだましに終わることもあった。
[編集] 能力の決定
バーコードの数字によりHP、攻撃力、守備力が決められる。これには規則性があるため、たとえば店頭で商品のバーコードを見ただけで「HP、攻撃力、守備力いくつ」とそのキャラのステータス、潜在能力(第4能力)を読み取る者も珍しくなかった。特に初代バーコードバトラーは比較的単純だったためデータを読むことは簡単だった。
IIからはJANコード(先頭が49のバーコード)で末尾が5~9はアイテムとなる(5:武器(使い捨て) 6:武器 7:防具(使い捨て) 8:防具 9:HP)。IIでは頭から3ケタ目が「9」であり、末尾から4ケタ目が「5」であると前読み(通称)でとんでもない数値が出る。また後半の頭の数字で「0」「1」「2」によって攻撃力と守備力の数値が変わる、また特殊効果無効などの数字も存在する。
「回復」はIでは回数の制限が無かったが、IIでは薬草(回復アイテム)を所持している場合のみ回復できる(IIの魔法使い、II2の僧侶は魔法でも回復可能)。
液晶画面に表示されない潜在能力には先攻が取りやすくなるものや、命中率が100%化、会心の一撃が出やすくなるもの、通常の攻撃力の3倍のダメージを与えることができる通称「3倍剣」などがある。後期には9倍剣、27倍剣などもあったとされる。それらは本来のキャラクターのステータスであるものやアイテムによって付加させることも可能となった。
[編集] モード
- C0モード
- バーコード同士の対戦。
- アイテムは1個使える(II2は最大2個)
- 初期はある条件を満たさないと合体できなかったが、IIからは無条件で合体できた。
- II2 C0とバーコードバトラーIIの組み合わせで最大4人対戦が可能である。
- C1モード
- RPGのように展開していくが、敵はコンピュータに内蔵されていた。
- C2モード
- C1モードで勝ち進むとキーコードが手に入る。それをインプットして基礎能力を高め、付属品の敵カードと対戦する。
- 980円程度で1ストーリー分の追加カードが販売されていた。なかにはスーパーマリオワールドやゼルダの伝説 神々のトライフォース、ロードモナーク、ドラゴンスレイヤー英雄伝説なども発売された。
[編集] レパートリー
- バーコードバトラー(1991年発売・6800円) CMはストロング金剛が担当した。
- バーコードバトラーII(1992年発売・7800円) CMは関根勤が担当した。
- バーコードバトラーII2(ダブル)C0
- バーコードバトラーII2(ダブル)C2
- バーコードバトラー iMODE版(2005年8月~)
[編集] 関連商品
- ベルフーズ バーコードバトラースーパーV
- バーコードバトラー インターフェース
- バーコードファイター
[編集] 関連項目
- 「バーコードバトラーで買いましょう」というコーナーが存在した。