ヒシ
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ヒシ | ||||||||||||||||
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分類(クロンキスト体系) | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Trapa japonica Flerow (1925) |
ヒシ(菱、Trapa japonica)は全国の池沼に生えるヒシ科の一年生水草で、種子は茹でて食べられる。
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[編集] 特徴
葉は菱形で水面に放射状に広がり、葉柄はふくらんで内部がスポンジ状の浮きとなる。その点でホテイアオイに似るが、水面から葉を持ち上げることはない。また、完全な浮き草ではなく、長い茎が池の底に続いている。
花は両性花で、花びらは白く、葉のすき間から水面に顔を出して夏に咲く。がく、花弁、雄蕊は各4個で子房は半下位。胚珠は2個あるが一方だけが発育し大きな種子となる。胚乳はなく、子葉の一方だけが大きくなってデンプンを蓄積する。果実は横から見ると菱形で両端に2本のとげ(がくに由来)がある。
菱形とはヒシにちなむ名だが、葉によるのか実によるのか両説ありはっきりしない。
秋に熟した果実は水底に沈んで冬を越し、春になると発芽して根をおろし茎が水面に向かって伸びる。茎からは節ごとに水中根を出し(これは葉が変化したものともいわれる)、水面で葉を叢生する。
平地のため池などに多く、水面を埋め尽くす。日本のほか朝鮮半島、中国、台湾などに分布する。
[編集] 近縁種
近縁種として日本にはオニビシとヒメビシがあるが、これらは果実のとげが4本ある。実用性は乏しいと思われるが、忍者が追手の追撃をかわすために撒くまきびしは、これらが用いられる。
[編集] 利用
菱の実にはでん粉が多く含まれており、ゆでるか蒸して食べるとクリのような味がする。菱の実はアイヌ語ではペカンペと呼ばれ、アイヌにとって重要な食糧であったため「ペカンペ祭」という収穫祭が行われた。
桃の節句に菱餅を食べるが、形が菱形になっているだけでなく、菱の実またはヒシのでん粉を入れる場合もある。
薬膳としては、健胃、強壮などの作用があるとされる。
[編集] 薬効
菱の実に抗がん作用があるという研究もある。