フレイヤ
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フレイヤ(Freja)は、北欧神話における神の1柱。ニヨルドの娘であり、フレイの双子の妹。人間の前ではヴァナディースと名乗っていた。
兄のフレイと共に豊穣神アース神族の最重要神とされる。また、ブリーシンガメンという、神をも魅了する炎の首飾りを所持している。
愛を司る女神だからか、性に関してだらしない点があり、人間や神々の中にも多くの愛人がいたという。そのため夫であったオーズに離縁されている。フレイとも関係を持った事があるが、ヴァン神族において近親姦は日常的に行われる。
愛の女神という点でウェヌスと同一視され、また名前の類似からフリッグと混同されやすい。 英語などゲルマン諸語で、金曜日を「フレイヤの日」あるいは「フリッグの日」と呼ぶのはここから来ている。
デンマークでは、フレイヤはゲフィオン(Gefjun)と言う女神と同一人物であると考えられている。
ちなみに、第二次世界大戦中にドイツ軍が使用した対空レーダー「フレイヤ」も彼女が由来である。
また、原子番号23の元素バナジウム(Vanadium)は、同じくこの女神の英名バナジス(ヴァナディース)(Vanadis)にちなんで命名された。