ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ (映画)
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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ |
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監督 | ヴィム・ヴェンダース |
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製作総指揮 | ニック・ゴールド |
製作 | ヴィム・ヴェンダース ジェリー・ボーイズ |
脚本 | ヴィム・ヴェンダース |
出演者 | ライ・クーダー ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ |
音楽 | ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ |
編集 | モニカ・アンダーソン ブライアン・ジョンソン |
公開 | 1999年6月4日 ![]() 2000年1月15日 ![]() |
上映時間 | 105分 |
製作国 | ドイツ、アメリカ合衆国、フランス、キューバ |
言語 | 英語、スペイン語 |
allcinema | |
IMDb | |
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(Buena Vista Social Club) は、ライ・クーダーとキューバの老ミュージシャン達との演奏を中心に、彼らの来歴、キューバの日常を描いたキューバ音楽ドキュメンタリー映画。
1999年ドイツ、アメリカ合衆国、フランス、キューバ作品。上映時間105分。2000年のアカデミー賞にノミネートされた。
目次 |
[編集] 概要
ライ・クーダーがプロデュースした同名のアルバム『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』が制作の元となった。このアルバムは大ヒットすると同時に、キューバ国外にほとんど知られていなかった、隠れた老ミュージシャンに再びスポットライトを浴びさせた。ライ・クーダーの友人であり、『パリ、テキサス』・『ベルリン・天使の詩』で知られるヴィム・ヴェンダースが監督している。
それまで知られていなかったキューバの老ミュージシャン一人一人の来歴、演奏・収録シーン、キューバの光景を織り交ぜたドキュメンタリー映画となっている。ストーリー性はない。アムステルダム公演のシーンに始まり、カーネギーホール公演のシーンで終わるが、それ以外はほとんどキューバでの撮影・収録である。
[編集] スタッフ
- 制作:ヴィム・ヴェンダース
- 監督:ヴィム・ヴェンダース
- A&Rコンサルタント…ファン・デ・マルコス・ゴンザレス
[編集] 出演者
- ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのメンバー
- ライ・クーダー
[編集] 寸評
見事な演奏を聴くだけでも価値があるが、画面が加わったことにより、より生き生きとした音になったように思える。演奏することの楽しさ、嬉しさといった感情がストレートに表情として出てきており、それが音とともに観るものの琴線に触れる。
しかし、これは単純な音楽ドキュメンタリー映画ではない。冒頭のカットに、カストロが訪米している写真や、カストロとチェ・ゲバラがゴルフをしている写真を家族で眺めるシーンがあるが、「どっちが勝った?」「カストロだ、ゲバラが譲ったんだよ」と談笑されており、それほど政治臭はない。むしろ、キューバの町中だけでなく裏通りも撮影されており、人々の生活が活写されている。音楽がかかると踊り出してしまう、ラテン系の「ノリ」が伝わってくるシーンもある。
録音エンジニアの腕は高く、ピアノの音質は特筆に値する。
収録時には、主要な演奏者が高齢に達しており、既に物故者もいる。ライ・クーダーのプロデュースがなければ、彼らは隠れた存在のままだったかもしれず、老ミュージシャン達がスポットライトを浴びることとなったのは、出演者・制作者だけでなく観客にとっても幸運であったと言えよう。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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