ブリジット・ニールセン
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ブリジット・ニールセン(Brigitte Nielsen、1963年7月15日‐)は、デンマーク出身のモデル、女優。
本名Gitte Nielsen。
長身で、均衡の取れた肉体、そして美貌を擁してハリウッド映画では戦うヒロインや恐持てな女傑などを演じたことで知られる。
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[編集] 幸運なスタート
10代の頃から芸能の世界に飛び込み、カバーガールとして活躍。自慢の体型とルックスでトップモデルとして君臨した。彼女に目を留めたのがディノ・デ・ラウレンスであり、これまでの女優像にない個性を確信したラウレンスは女優への転向を彼女に勧める。20歳を過ぎて、オーディションを受けた彼女であったが、結果は満場一致の合格。こうしてヒロインに抜擢された作品こそ、アーノルド・シュワルツネッガーが屈強の勇者コナンを演じたシリーズの姉妹篇『レッドソニア』であった。
当時、『ターミネーター』などでヒット作に恵まれつつあったシュワルツネッガーに注目が集まり、ビデオタイトルも『シュワルツネッガーのキング・オブ・アマゾネス』となっていたが、本来の主演はニールセンである。
日本でも、商品価値に気付き、ビデオ先行発売にとどめず、劇場公開に踏み切ったことで、ニールセンの魅力が鮮烈に海を越えた。
こうして、女優として新たな活路を見出す事になった彼女は、『レッドソニア』撮影終了後にニューヨークへ渡るが、その移動中に一緒になったのがシルヴェスター・スタローンであった。
スタローンとも親交を深めたニールセンは、彼の代表作とも言える『ロッキー』シリーズの4作目『ロッキー4/炎の友情』に出演。女優への転向は幸運な滑り出しとなり、更に翌年、スタローンと結婚した。
[編集] スタローンとの離婚後
夫スタローンとはその後、1986年『コブラ』で共演。殺しの現場を目撃してしまったことで命を狙われることになり、凄腕刑事に守られるヒロイン役を熱演していたが、一転してスタイリッシュな雰囲気を生かして『ビバリーヒルズ・コップ2』ではエディ・マーフィー扮する主人公に最後まで立ちはだかる黒幕をパワフルに演じ好評を博した。だが、メジャーな作品で活躍できた時期は短く、90年代以降はB級作品やTV映画規模の作品で登場するにとどまり、程なくしてスタローンとも離婚。すっかり忘れ去られた存在となった。 だが、1995年には劇場公開作品『スタークリスタル』に主演し、久々に復活。逞しいパワフルな主人公を好演し、往時を知るファンを安心させた。
現在は、3度の離婚を経験し2児の母となっている。
[編集] 新人賞はラジー賞
余談ながら、彼女は多くの女優の中でも指折りのラジー賞(ゴールデンラズベリー賞)と非常に縁のある女優として認知されている。もっとも、新人賞を兼ねてワースト主演女優賞を受賞した主演作『レッドソニア』を皮切りに、スタローンと共演した『ロッキー4/炎の友情』、『コブラ』2作品までもがノミネート。1988年にイタリアで製作された主演作『バイ・バイ・ベイビー』でも主演女優賞に名前が上がるなど、初期の主要作品すべてがノミネートされてしまった。これが以後、B級作品へキャリアを低迷させる伏線になった、と評論する者もある。ちなみにスタローンもまた同作品で主演男優賞を受賞している。
[編集] 主な出演作品
- レッドソニア 1985年
- ロッキー4/炎の友情 1985年
- コブラ 1986年
- ビバリーヒルズ・コップ2 1987年
- バイ・バイ・ベイビー 1988年
- ブリジット・ニールセンのドミノという女 1989年
- サイキック・ハンター 1989年
- デビルコール/魔界からの誘惑 1991年
- バーチャル・ウェポン 1992年
- アンダーカバー/炎の復讐 1992年
- ニールセンのチェーン・ヒート2 1993年
- スタークリスタル 1995年
- ザ・サイレンサー 1995年
- スノーボード・アカデミー 1996年
- ネイビー・ストーム 1998年
- ドゥームズデイヤー 2000年