ロッキー4/炎の友情
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロッキー4/炎の友情 Rocky IV |
|
監督 | シルヴェスター・スタローン |
---|---|
製作 | アーウィン・ウィンクラー ロバート・チャートフ |
脚本 | シルヴェスター・スタローン |
出演者 | シルヴェスター・スタローン タリア・シャイア バート・ヤング カール・ウェザース ドルフ・ラングレン ブリジット・ニールセン ジェームス・ブラウン |
音楽 | ヴィンス・ディコーラ |
撮影 | ビル・バトラー |
配給 | MGM/UA=UIP |
公開 | 1985年11月27日 1986年6月 |
上映時間 | 91分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
前作 | ロッキー3 |
次作 | ロッキー5/最後のドラマ |
allcinema | |
キネマ旬報DB | |
IMDb | |
『ロッキー4/炎の友情』(ロッキーフォー/ほのおのゆうじょう、Rocky IV)は、1985年のアメリカ映画。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
『ロッキー』シリーズの4作目であり、『ロッキー3』(1982年)の続編。
宿敵から親友となったアポロ・クリードの死で、『ロッキー』シリーズ初期のストーリーは完結している。
公開当時、ソ連で進められていた政治体制の改革運動ペレストロイカの風潮をストーリーに絡め、冷戦の終結をリアルタイムで予告する作品となった。ミハイル・ゴルバチョフに扮した人物も劇中に登場する。
政治的なテーマを『ロッキー』シリーズに取り入れた点でシリーズの中でも特異な作品だが、作品自体の評価は決して良くない。興行的にはシリーズ最高のヒットを記録したものの、上映時間が91分と短くBGMの要素も強いことからビデオ・クリップ的凡作と評する向きもある。
[編集] ストーリー
妻エイドリアンと息子ロッキー・ジュニア、義兄のポーリーや親友のアポロに囲まれ幸せな生活を満喫するロッキーの元へ、ソ連のアマチュアボクシング・ヘビー級チャンピオンのドラゴが「アメリカでロッキーと戦いたがっている」とのニュースが届く。しかし、ドラゴとの対戦に応じたのは、かつて無敵のチャンピオンと呼ばれたアポロ・クリードであった。
エキシビジョン・マッチであったが、アポロ対ドラゴ戦はラスベガスで盛大に行われ、華やかなショーイベントになると思われた。しかしドラゴは一切の妥協を許さず、リング上でアポロを絶命させる。ドラゴは妻のルドミラが見守る中、ソ連の最新鋭科学トレーニングによってサイボーグのような屈強な肉体を作り上げていたのだ。
親友アポロの復讐を誓い、山篭りで昔ながらのトレーニングを積んだロッキーは敵地モスクワへ乗り込む。ソ連の政府首脳と世界各国のテレビ局スタッフが見守る中、ロッキーを待ち受けていたのは敵意むき出しの観衆とソ連の英雄ドラゴの颯爽とした姿であった。
ドラゴの壮絶な強打に耐え抜いたロッキーは、遂には不屈の闘志でドラゴを撃ち破り勝利する。試合後、星条旗を身にまといながら「人は変革する事ができる」と力説するロッキーに対し、初めは敵対心を抱いていた政府首脳や観衆から拍手と賞賛が寄せられるのだった。
[編集] キャスト
- シルヴェスター・スタローン:ロッキー・バルボア Rocky Balboa
- タリア・シャイア:エイドリアン Adrian
- バート・ヤング:ポーリー Paulie
- カール・ウェザース:アポロ・クリード Apollo Creed
- ドルフ・ラングレン:イヴァン・ドラゴ Ivan Drago
- ブリジット・ニールセン:ルドミラ・ドラゴ Ludmilla Vobet Drago
- トニー・バートン: Duke
- ジェームス・ブラウン: The Godfather of Soul
- ロッキー・クラコフ:ロッキー・ジュニア Rocky Junior
[編集] スタッフ
- 監督:シルヴェスター・スタローン
- 脚本:シルヴェスター・スタローン
- 音楽:ヴィンス・ディコーラ
- 撮影:ビル・バトラー
- プロデューサー:アーウィン・ウィンクラー、ロバート・チャートフ
- 編集:ドン・ジンマーマン、マーク・ワーナー
[編集] エピソード
- 本作は、第6回ラジー賞10部門中の8部門(ワースト作品賞、ワースト監督賞、ワースト主演男優賞、ワースト助演男優賞、ワースト助演女優賞、ワースト脚本賞、ワースト音楽賞、ワースト新人賞。ノミネートされなかったのはワースト主演女優賞とワースト主題歌賞のみ)にノミネートされ、5部門(ワースト監督賞とワースト主演男優賞のダブル受賞:シルヴェスター・スタローン、最低助演女優賞とワースト新人賞のダブル受賞:ブリジット・ニールセン、ワースト音楽賞:ヴィンス・ディコーラ)を受賞するという有難くない結果も残している。(スタローンとブリジット・ニールセンは、それぞれ『ランボー/怒りの脱出』と『レッドソニア』も併せて評価)
- 本作で敵役として共演したスタローンとブリジット・ニールセンは、私生活では親しくなり結婚した(その後、1987年に離婚)。1986年の映画『コブラ』で再び共演している。