ベレッタ M38A モスキート
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正式名称 | ベレッタM38A | |
全長 | 947mm | |
銃身長 | 315mm | |
重量 | 3.9kg | |
口径 | 9mm×19 | |
装弾数 | 10発/20発/40発 | |
発射速度 | 550m/s | |
製造国 | イタリア | |
製造 | ピエトロ・ベレッタ社 |
ベレッタ M38A モスキートは、第二次世界大戦にイタリアで開発された短機関銃である。
目次 |
[編集] 開発経緯
第一次世界大戦前後、各国では機関銃の開発が盛んに行われていた。イタリアでもより軽く、頑丈かつ射撃精度のいい機関銃の開発を求めた。当時自動式拳銃の開発で有名になったイタリア古参銃メーカーピエトロ・ベレッタ社の設計者ツオレ・マレンゴーニは、拳銃の開発と平行して機関銃の開発に着手した。
[編集] ベレッタ M38Aの開発
1938年になりベレッタ社はベレッタM38A 短機関銃を完成。イタリア軍の制式短機関銃となった。主な特徴は2本の引き金によってセミ/フル・オートマチックの切り替えが可能、シンプルなストレートブローバックシステムを採用した。その反面、プレス加工は少なく切削加工が多いベレッタ独特の上質仕上げであったためコストが上がり大量生産には向かなかった。弾薬もベレッタ製拳銃の弾薬を併用できた。弾倉は10・20・40発用の弾倉が使用可能で、また初期のM38Aは銃剣を装着することもできた。
[編集] ベレッタ M38Aのその後
M38Aはおもにイタリア陸軍の空挺部隊などで広く使用され、第二次世界大戦中はイタリア国内にいたドイツ軍にも供与、MP739(i)の名称で準制式とし空挺部隊などで広く使用された。のちにベレッタ社はM38Aの短縮型、M38/42を開発した。この銃はM38Aとともにイタリア軍、ドイツ軍双方で広く使用されることとなった。1945年にイタリアは連合軍に降伏。その後大量に残ったM38Aはドイツが大量に鹵獲し自軍の制式兵器とした。その後連合軍についたイタリア政権「サロ政権」と北イタリアで抵抗を続けるドイツ軍双方でM38A・M38/42は使用される事になった。
第二次世界大戦終結後、M38A及びM38/42は1970年代まで再編されたイタリア軍および警察で使用された。
[編集] ベレッタ M38Aの長所・短所
長所
- 弾薬がベレッタ製拳銃と併用できた。
- 弾倉が三種類あり使い分けることができた。
- 改良型のM38/42では全長が短縮され、より軽量になった。
短所
- 上質仕上なためコストが上がり、大量生産には向かなかった。
[編集] ベレッタ M38/42・データ
正式名称 | ベレッタM38/42 |
全長 | 800mm |
銃身長 | 315mm |
重量 | 3.9kg |
口径 | 9mm×19 |
装弾数 | 10発/20発/40発 |
発射速度 | 550m/s |
製造国 | イタリア |
製造 | ピエトロ・ベレッタ社 |
(M38Aの短縮改良型、機関部等の変更は無し)
[編集] ベレッタ M38Aの登場するメディア作品
メダル・オブ・オナー アライドアサルト リロード2ND(WINDOWS用ゲーム)
ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!(アニメ)