ベンゾイン

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安息香の英語名 (benzoin) に由来した呼称。安息香を参照のこと。この呼称 "benzoin" が "benzoic acid"（安息香酸）の語源となり、そこからベンゼンを始めとするさまざまな芳香族化合物の名称が派生した。
芳香族で、示性式が C₆H₅C(=O)CH(OH)C₆H₅ と表される有機化合物の一種 (benzoin)。以下に示す。

ベンゾイン

一般情報
IUPAC名	2-hydroxy-1,2-diphenylethanone
別名
分子式	C₁₄H₁₂O₂
分子量	212.24 g/mol
組成式
式量	g/mol
形状	無色固体
CAS登録番号	[119-53-9] [5928-66-5]（R-(−)-l 体） [5928-67-6]（S-(+)-d 体）
SMILES	O=C(C1=CC=CC=C1)C(O)C2=CC=CC=C2
性質
密度と相	g/cm³,
相対蒸気密度	（空気 = 1）
水への溶解度
への溶解度
への溶解度
融点	137 ℃（ラセミ体）、132 ℃（R体、S体）
沸点	℃
昇華点	℃
pK_a
pK_b
比旋光度 [α]_D	−118 (R体、c = 1.2 in アセトン)、+120.5 (S体、c = 1.2 in アセトン)
比旋光度 [α]_D
粘度
屈折率
出典

ベンゾイン（benzoin）は、芳香族に分類される有機化合物のひとつ。示性式は C₆H₅C(=O)CH(OH)C₆H₅、IUPAC命名法では2-ヒドロキシ-1,2-ジフェニルエタノン (2-hydroxy-1,2-diphenylethanone) と表される。ベンゾイン縮合の反応生成物として知られる。ベンゾインが持つ部分構造 (-C(=O)CH(OH)-) は、アシロイン構造と呼ばれる。

ベンゾインは、ベンズアルデヒド 2分子から、シアン化物イオンを触媒とする縮合反応によって生成物として得られる。この縮合反応をベンゾイン縮合と呼ぶ。

ベンゾインを硝酸などで酸化すると、ベンジル (benzil、C₆H₅C(=O)C(=O)C₆H₅) が得られる。