ペル方程式
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ペル方程式(ぺるほうていしき、Pell's equation)とは平方数ではない自然数nに対して、下記の方程式の整数解を求める問題である。
「整数解」「有理数解」という条件を付けて解く方程式を一般にディオファントス方程式と呼ぶ。ペル方程式はディオファントス方程式の一種である。
ペル方程式の一般的な解法は西洋ではウィリアム・ブランカーが発見した。しかし、オイラーはこの方程式を研究したのはジョン・ペルであると誤解し「ペル方程式」と命名したため、その名前が広く使われるようになった。
平方数でない正の整数nに対してペル方程式は必ず自明な解(x=1, y=0)以外の整数解を持つことが知られている。また1つの解(x, y)を得たとすれば、
は全てペル方程式の解になる。また逆にペル方程式の全ての解は最小解の冪乗になることが知られている。
例えばnが5ならば、(x,y) = (9,4)が最小解である。nが61の場合は (x,y) = (1766319049,226153980)が最小解である。