マイケル・トマセロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マイケル・トマセロ(Michael Tomasello、1950年1月18日 アメリカ合衆国フロリダ州バートウ - )は認知心理学者。ドイツ・ライプチヒのマックス・プランク進化人類学研究所の所長を務める。
霊長類学や発達心理学、特に言語獲得を専門とする。言語獲得では、認知言語学、構文文法に近い立場を取り、ノーム・チョムスキーの生成文法理論を激しく批判している。生得的な言語構造を認めず、発達の初期には個別の語ごとに固定された表現を学習し(動詞島仮説)、そこから徐々に一般化することによって、より抽象的な文法をボトムアップ的に獲得するとしている。トマセロの言語獲得の理論は社会語用論的アプローチと呼ばれ、共同注意(ジョイントアテンション)を初めとする社会的・コミュニケーション的な側面の果たす役割の重視を特徴としている。
2006年5月、Jean Nicod Prize 受賞。
[編集] 主な著書
- Tomasello, M. & Call, J. (1997). Primate cognition. New York: Oxford University Press. ISBN 0195106237 (hbk.), ISBN 0195106245 (pbk.).
- Tomasello, M. (1999). The cultural origins of human cognition. Cambridge, MA: Harvard University Press. ISBN 0674000706 (hbk.), ISBN 0674005821 (pbk.).(トマセロ,M.大堀壽夫・中澤恒子・西村義樹・本多 啓(訳)(2006).心とことばの起源を探る:文化と認知 勁草書房 ISBN 4326199407)
- Tomasello, M. (2003). Constructing a language: A usage-based theory of language acquisition. Cambridge, MA: Harvard University Press. ISBN 0674010302 (hbk.), ISBN 0674017641 (pbk.).
[編集] 外部リンク
- マイケル・トマセロ (英語)
カテゴリ: アメリカ合衆国の心理学者 | 心理学者 | 1950年生