マリンブルーの風に抱かれて
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『マリンブルーの風に抱かれて』(マリンブルーのかぜにだかれて)は、矢沢あい著の少女漫画で、「りぼん」1989年9月号1992年1月号に連載された。彼女のほかの作品同様、高校生の恋愛を描いたものである。文庫版3巻、コミック版4巻(集英社)。
目次 |
[編集] あらすじ
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
ヒロインの橘遙(たちばなはるか)が小学校時代親の転勤でカリフォルニアに行ってしまった有川亨(ありかわとおる)と夏のビーチで再開するところから始まる。一方遙の従兄弟の清水一平が既に彼女に恋心を抱いていたことで亨とサーフィン・トーナメントで決着を着けようとするが二人とも同じ波に乗ってしまったことで亨のボードが一平の頭部を強打し彼は意識不明の状態に陥る。亨と一平はN高のサッカー部に属していたため、クラブ存続を賭けたK工との練習試合に出る予定でいたのだが、意識不明の一平の再手術の日、亨は勝利を一平に誓って遙と一平を残し出かけてゆく。結果、N高は勝利し一平の手術も成功し彼は意識を取り戻すが、ここで一平に傾いていた遙と、彼を密かに想う遙の親友智世の存在が次の主題になる。
医師にサーフィンはもうできないと宣告された一平は中学時代のサッカー部の先輩で今は暴走族のヘッドである佐原永司と再開し彼らとつるむ事で憂さをはらそうとする。そして遙に有川亨のもとへ帰れと突き放す。一平を気遣う遙は山田理加と暴走族の集会中の彼の元へ行くが、そこで理加がかつて佐原を遙の様に追いかけていた事を知る。
佐原に諭されてシェーパーとしてサーフィンに関わることにした一平は亨のサーフボードを作り始める。一方亨は夏のサーフィントーナメントの練習をしている時、かつて亨がカリフォルニアでサーフィンの手解きをした木暮俊也がトーナメントのライバルとして現れるが一平製作のマリン・ブルーにカラーしたボードを使い、佐原と彼のチーム、サッカー部のメンバー、遙の応援をバックに亨はジュニアの部で優勝を手にする。そしてそのメダルを遙に奉げる。
その後、亨はカリフォルニアにいる兄を頼ってプロのサーファーを目指すためカリフォルニアに旅立つ。
[編集] 番外編
- そして光の中へ
- 遙は亨を追いかけてロスアンゼルスへ。そこで亨と再会。亨はプロ・サーファーへの登竜門といわれるトーナメントに出場するが決勝で敗れる。そこで遙の両親は亨に遙を任せることを決意するが、今はその時ではないと遙に両親と一緒に帰国させる。そこで亨はエンゲージメント・リングを遙に手渡す。
- 白い波の彼方に
- 1985年、遙達が小学生時代の話。亨がドルフィンを遙に託してカリフォルニアへ行ってしまった。悲しみにくれる遙は一平の母であり自分の叔母である(清水冴子)に励まされ、一平達と楽しい時を過ごす。一平は引っ越したK海岸(片瀬海岸の様である)でサーフィンの練習に励む。だが冴子は病名は出てこないが悪性貧血を伴う疾患で死亡する。
- 最後の片思い
- 一平の高校卒業前後の話。一年生の小泉沙知(こいずみさち)が不器用な一平にアプローチ。山田理加が二人を取り持つ。
[編集] 登場人物
- 橘遙 (たちばなはるか)
- S女子高校の1年生で15歳。泳げない。清水一平の従姉妹で彼の父親のショップでアルバイトをすることがある。
- 智世 (ともよ)
- 遙の同級生のお嬢様。亨を密かに想っている。
- 有川亨 (ありかわとおる)
- 米国から帰国し一平のクラスに編入した。サッカー部に属すが普段はアルバイトかサーフィンをやっている。
- 清水一平 (しみずいっぺい)
- 亨の恋敵であり、サーフィンのライバルでもある。亨をサッカー部に引き入れたのもこの一平。
- 清水冴子 (しみずさえこ)
- 一平の母親であり遙の叔母でもある。遙が小学生時代なついていたが病死。
- 木暮俊也 (こぐれとしや)
- 中学2年生で帰国子女。かつて亨にサーフィンの手解きを受けた。そしてストーリーでは彼に挑戦する。
- 山田理加 (やまだりか)
- 小学校時代、遙と亨を引き裂いてしまったが、ストーリーを通じて二人の仲を取り持とうとする。
- 佐原永司 (さはらえいじ)
- 一平の中学校時代サッカー部の先輩でサッカー選手として特待生で進学するが怪我が元で退学、暴走族の頭を張るようになる。後の山田理加の結婚相手。
- 小泉沙知 (こいずみさち)
- 一平に憧れてサッカー部のマネージャーに志願した。
- ドルフィン
- 遙が亨にもらった犬。ストーリーの初めの方に登場。
[編集] 所収
-
- りぼんマスコットコミックス
- マリンブルーの風に抱かれて 第1巻(新書) ISBN 4-088-53517-0
- マリンブルーの風に抱かれて 第2巻(新書) ISBN 4-088-53538-3
- マリンブルーの風に抱かれて 第3巻(新書) ISBN 4-088-53555-3
- マリンブルーの風に抱かれて 第4巻(新書) ISBN 4-088-53570-7
- 文庫
- マリンブルーの風に抱かれて(文庫 Vol.1)ISBN 4-086-17851-6
- マリンブルーの風に抱かれて(文庫 Vol.2)ISBN 4-086-17852-4
- マリンブルーの風に抱かれて(文庫 Vol.3)ISBN 4-086-17853-2
[編集] 矢沢あいの作品の共通点
- 3人の男の子と3人の女の子の複合ラブ・ストーリー
- 男気のある暴走族が登場する
- 最終的にハッピーエンド
[編集] 関連項目
- カリフォルニアの海は寒流のためサーフィンには不向きであり、大陸棚があるため沖へ向かい徐々に深くなる。よって大きい振幅できれいにdecayする波は発生しにくい。ハワイ等の様に急に深くなる所ではそういう波が発生しやすいのでサーフィン向けである。ストーリーではロスアンジェルスより南の海岸ということになっているが寒流の影響はそれでも強い。このストーリーはこの点に誤解がある。
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