ミンダウカス
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ミンダウカス(Mindaugas, ベラルーシ語 Міндоўг, ポーランド語 Mendog, 1203年? - 1263年9月12日、在位1246年 - 1263年)は、リトアニア大公国の大公。
当時のリトアニアはドイツ騎士団の侵攻に苦しめられていたが、ミンダウカスは諸部族をまとめてリトアニアを統一し、1246年に大公として即位したのである。即位後はドイツ騎士団と対抗するためにモンゴル帝国の騎馬戦術を取り入れるなど、軍備増強に励んだ。戦争を避けるために寛容策も採る。キリスト教に改宗するという条件付きで、ドイツ人のリトアニアへの植民を許したのである。しかしこれは、当時多神教国家であったリトアニア国民の怒りを買うこととなったためうまくいかず、結局、ドイツ騎士団と和解することはできずして終わった。そして1260年、ドイツ騎士団と戦って大勝している。
ミンダウカスは智勇に優れた名君であったが、猜疑心が強い一面があり、その反動から一族や重臣を粛清することも少なくなかった。このため1263年、その恨みにより暗殺されてしまったのである。