メガザラック
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メガザラック(Scorponpock)はタカラ(現・タカラトミー)の玩具シリーズ『トランスフォーマー』の登場人物。1987年度の主力商品、ヘッドマスターのデストロン側のリーダーで、大型のサソリ戦艦及び基地に変形する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 各媒体の設定
共に『2010』の続編であり所謂パラレルワールド関係にある日本版『ヘッドマスターズ』と海外版『ザ・リバース』の双方で活躍。
ヘッドマスターの設定も双方で異なる。
日本では等身大の小型トランスフォーマー、マスター戦士が頭部に変形、乗用するトランステクターが変形したボディに合体(ヘッドオン)する。
海外では機械外郭(エクソスーツ)を纏った人間が、通常のトランスフォーマーのパートナーとなり、彼らの頭部として合体、共同して活動する。
[編集] ザ☆ヘッドマスターズ
計算高い緻密な策略家。本名スコルポノック。声優は銀河万丈。
セイバートロン星での戦争勃発時に亡命した、フォートレスをリーダーとする科学者集団マスター戦士の一員であった。その研究成果を悪用したため追放されたため、フォートレスを激しく憎悪している。
当時の指揮官ガルバトロン不在時、及びその死後にデストロン軍団の指揮を執り、その死後は「恐怖大帝メガザラック」を名乗る。
サソリ型戦艦の巨大トランステクターを完成させ、これにヘッドオン、巨大ロボ、メガザラックとなる。これはデストロン移動基地としても使われた。サイバトロン総司令官に就任したフォートレスの巨大モード、フォートレスマキシマスのマスターソードの秘密を暴き、それに対抗するザラックシールドを開発して武器とする。
最後は敗北し、宇宙に消えた。
当初は自分の姿を影のよう黒い姿で自分の姿を隠していた。
[編集] ザ・リバース
スコーピオン(Scorponock)は、他のヘッドマスターと違い、パートナーとなるトランスフォーマーがいない、頭部の人間が操る意志無き巨大テクターとして描かれた。日本語版声優は伊藤栄次。
サソリとデストロンシティに変形。なぜかデストロンシティ形態で宇宙を航行する。その巨大な体躯と圧倒的な破壊力でセイバートロン星に舞い降り、破壊の限りを尽くす。
本体はロード・ザラク(Lord Zarak)。ホットロディマスらが遭難した、惑星ネビュロン(Nebulos)の圧政者であり、同胞ハイブのリーダーである。日本語版声優は宝亀克寿。
機械をその精神エネルギーで動かすことが可能で、デストロンの一団を、ヘッドマスター、ターゲットマスターに改造。自身は専用ボディとしてスコーピオンを建造するなど、非常に優れた能力を持つ。
最後はガルバトロンの画策した、セイバートロン星のプラズマエネルギー奔流に吹き飛ばされ、共に宇宙を漂うことになった。配下になったわけではなく、あくまで同盟者であり、その野望を垣間見せてもいる。
なお、スコーピオンは誤訳。DVDブックレットでは「スコーピオン(スコーポノック)」と注釈が入っている。
[編集] アメコミ
[編集] マーベル・コミック
- 米版ではヘッドマスターを登場させるための4話ミニシリーズが初出。
フォートレスマキシマスらは、セイバートロンの戦いから亡命、惑星ネビュロンに到来した。ネビュロン人は彼らを恐れ、戦いを仕掛ける。追跡者、デストロン指揮官スコルポノック(Scorponok)一団の到来により、ネビュロン人の指導者ガレン(Galan)はマキシマスらとヘッドマスターの契約を結ぶ。
一方、星の支配権を狙うネビュロン人、ロード・ザラクは、スコルポノック(Scorponok)と手を組む。だが、ザラクはスコルポノックの心に支配されてしまった。彼らの戦いは地球に移り、ガレンは戦死、スパイクが代わってマキシマスのパートナーとなる。その後もスコルポノックは人間の傭兵を雇い、サイバトロン狩りを開始した。
- 英版追加エピソード(米版コミックを、英版独自エピソードを混ぜて出版していた)。
「TimeWars」と呼ばれるエピソードでガルバトロンらが未来から来襲(コミック版では『2010』のメインキャラクター達は常に未来からの来訪者としてゲスト的に扱われた)。ウルトラマグナスの砲撃から身を守る盾として使われてしまった。
- その後の米版
セイバートロンの知識の保管庫「UnderBase」が発見された。その力を手にしようとするスタースクリームの策略により、スコルポノックは当時のデストロン地球指揮官ラットバットと争い、彼を倒す。
その後、コンボイがスタースクリームを騙し、「UnderBase」の力をさらに吸収させ自滅させたことで、スコルポノックとの間に一種の信頼関係を結ぶ。
ユニクロンの到来により、コンボイと共にトランスフォーマー全軍がセイバートロンへ。この頃には、ザラク、スコルポノックの心は融合し、ザラクのそれが強く出て、戦いを恐れるようになっていた。だが傷ついたコンボイに全軍指揮権を委譲され、スコルポノックは勇敢に戦死する。ユニクロン崩壊後、コンボイは彼を称えた。
[編集] ドリームウェーブコミック
内戦時にデストロン軍に加入、コミック版で起きたとされている星自体の休眠状態「GreatShutdown」の前にはレーザーウェーブの元、指揮官の一人となっていた。
[編集] 玩具
ロボット形態で30cm程度の身長の大型商品。
サソリ型戦艦モードでは、走行に連動して脚部が動く。頭部に変形する小ロボット「スコルポノック」を胸部のコクピットに乗せられる。
基地モードでは、付属する小型TFファストトラックを中央のスロープから発進させる事ができる。
[編集] 以後の玩具、モチーフ流用
- ブラックザラック
日本版次シリーズ『マスターフォース』では玩具流用の暗黒大帝ブラックザラックが登場。声は同様に銀河万丈。
デザイン的差異は、黒と金のリカラー以外に、頭部形状、新規の付属武器「タイラントスピア」。玩具では引き続きヘッドマスターとして、カラーリングを変更した「スコルポノック」が付属するが、新しい頭部はヘッドマスターを完全に覆う形になり、アニメではその内部には何も存在しなかった。
テレビマガジン誌の連載記事では、洗脳されたスコルポノックがブラックザラックの胸部に組み込まれている描写がある。
- ダブルパンチ(DoublePunch)
1991年のヨーロッパ版展開では、『アクションマスター』シリーズにてブラックザラックに似たデザインのキャラが登場。設定的には全くの別人。
- ザゾリガン
TFと縁の深い、タカラの勇者シリーズ6作目、『黄金勇者ゴルドラン』ではザゾリガンという名称のサソリ型ロボットが登場。玩具展開においてメガザラックの仕様変更発売を視野に入れたものだったが、発売されなかった。アニメでは序盤で破壊されてしまう。
[編集] リメイクキャラクター
- 砂漠戦闘指揮官スコルポス(Scorponok)
『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』に登場。サソリモチーフであるデストロンの同名キャラクターということ以外、初代との共通点はない。
国内BOTCON限定販売のリカラー玩具、ダブルパンチ(Doublepunch)は前述のアクションマスターと同名。
- 破壊指揮官メガザラック(Scorponok)
『トランスフォーマー スーパーリンク』に登場。初代同様サソリ形態とビークル形態に変形する。
後に玩具のみで次シリーズ『トランスフォーマー ギャラクシーフォース』に、リカラー玩具、ダークスコルポノック(DarkScorponok)が販売。ファンイベント限定コミックで、グランドブラックホールを抜けてきたメガザラックという、設定が描かれた。