メトロポリタン歌劇場
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メトロポリタン歌劇場(Metropolitan Opera House)は米国ニューヨークのリンカーン・センター内にある世界的に著名な、米国随一の歌劇場。The Metropolitan Opera Associationにより運営されている。しばしば「メト」とよばれる。
目次 |
[編集] 沿革
1883年10月23日に竣工した最初のメトロポリタン歌劇場の建物は、ブロードウェイ39番街から40番街にかけて建てられた。この建物はJ.クリーヴランド・キャディが設計したもので、1892年8月27日に火災に見舞われたが大規模な修復を経て1966年に現在のリンカーンセンターに移転するまで使用された。旧劇場は歴史的建造物として認められず1967年に解体された。
舞台芸術の殿堂として知られるリンカーンセンターの現劇場は建築家ウォレス・ハリソンが設計したものである。この「新メト」は1966年9月16日、バーバーの『アントニーとクレオパトラ』の世界初演でこけら落としを行った。
[編集] 建物と舞台装置
建物は白いトラバーチン大理石で覆われ、東のファサードは5つのアーチで飾られている。ロビーにはシャガールに委嘱した二つの壁画が展示される。劇場の収容人数は約3,800席と195名の立見、合計3,995名である。黄金色のプロセニアムは幅・高さとも約16mある。緞帳は特注で織られた金糸入りのダマスク(緞子)で世界最大のタブカーテン(舞台正面の引割りカーテン)である。
高度に機械化されたメトロポリタン歌劇場の舞台は7枚の18m幅の2層式迫り(せり:上下に動くエレベーター式舞台)、3枚のスライディングステージ(前後左右に動く舞台)を持ち、奥舞台には18m径の盆(回り舞台)も備える。舞台頭上への吊り上げ用に103基の電動吊り物バトンを持つ。ホリゾントは高さ30mで舞台奥を全面覆っている。こうした舞台装置全てを駆使することにより、メトロポリタン歌劇場が有する膨大なレパートリーから毎晩異なる演目を上演することができる。メトの舞台の背景画は非常に大きく、かつ緻密に描かれている。
[編集] 公演放送
メトは公演を生放送することでも世界的に知られる。最初の放送は1931年12月25日、フンパーディンク作曲の『ヘンゼルとグレーテル』の公演のラジオ放送であった。有名な土曜午後のテキサコ社の提供する放送番組は、1940年12月7日にモーツァルト/ダ・ポンテの『フィガロの結婚』の公演で始まった。テキサコがシェブロンと合併したシェブロンテキサコは2004年4月にスポンサーを降りたが、メトは少なくとも2005年一杯は放送を続ける財源を確保している。70年間の放送史上、アナウンサーを担当したのはミルトン・クロス、ピーター・アレン、ロイド・モスのわずか3人である。
最近では、映画の形態でオペラ公演をライブ上演する試みがなされており、日本でも歌舞伎座等でメトのオペラが上演された。
[編集] 関連項目
- メトロポリタン歌劇場管弦楽団
[編集] 外部リンク
- メトロポリタン歌劇場公式サイト
- 同サイトにある沿革
- 放送番組
- Chapters of Opera 全文(英文)Henry Edward Krehbiel著:グーテンベルグ・プロジェクトのコンテンツ
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