モーションブラー
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モーションブラー (motion blur) は、動いている対象をカメラで撮影した時に生じるブレのことである。逆に、動きを表現する為にクリアな静止画像に対してわざとモーションブラーの画像効果を加える事もある。
写真の世界では、このモーションブラーを抑えていかにクリアな画像を得るかが技術上の大きな課題だった。それには露光時間(シャッタースピード)を極力短くする必要があり、シャッター機構の改良とフィルムの高感度化、ストロボ装置の開発が進められる事になった。
一方、1コマごとに撮影した静止画を繋げて動きを表現するストップモーション・アニメーションにおいては、何とかこのモーションブラーを加えて動きを自然に見せる方法が模索されていた。その産物の一つがゴー・モーションである。映画『ジュラシックパーク』では、当初フィル・ティペットによるストップモーションアニメにCGのモーフィング技術を応用してモーションブラーを追加する方法で恐竜の映像を製作する予定だったが、結局フルCG恐竜に取って代わられる事になった。
リアルさを追求するCGにおいて、モーションブラーはリアルさの表現に欠かせないものである。ぶれのない画像はカクカクとしてリアルに見えないため、リアルに見せるためにコンピュータでぶれを追加している。