ユーロコミュニズム
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ユーロコミュニズム(Eurocommunism)は、中ソ対立などにより国際共産主義運動が多様化する中で1970年代に西ヨーロッパ(主にイタリア、フランス、スペイン)の共産党で趨勢となった共産主義の一潮流。
ソ連共産党とは距離を置き、プロレタリア独裁の放棄や複数政党制の容認、自由と民主主義の擁護などを公然と宣言した。
イタリア共産党では歴史的妥協、フランス共産党では社共共同政府綱領、スペイン共産党では、モンクロア協定などが特徴的な事件であった。
その後、イタリア共産党は、1980年代にドイツ社会民主党との交流などを行い、社会民主主義に接近し、1991年左翼民主党とイタリア共産党再建派に分裂した。
六全協から、志位和夫指導部確立までの日本共産党も、ユーロコミュニズムの一種とみさなれることがある。 しかし、日本共産党は西欧諸国における共産党のNATOに対する姿勢を激しく批判した経緯もあってユーロコミュニズムとは一線を画しているとしており、その立場を現時点でも撤回していない。
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