ロスト・ワールド (オンライン小説)
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『ロスト・ワールド』とはブログ上に公開されているオンライン小説の一つ。週2幕のペースで掲載されており、2007年3月末現在では全6章の内2章の4幕まで公開されている。
作者曰く「小説の賞に応募するつもりで書いたが長すぎて応募基準を満たせないために世間に出した」作品である。
名前をフルネームで呼ぶなどの所謂「富野節」が散見され、作者は富野ファンであることが推測される。また、各々のキャラクターが哲学的な発言を多くする事も特徴である。
本作に関係なさそうな設定の存在、広がりを感じさせる世界観などを持つことから単発作品ではなく、複数の作品によって世界観が共有されている様である(ただし本作以外で作者が公開した作品はない)。
作者自身のコメントを入れ、夏目漱石の『草枕』の一文を掲載していることからかなりテーマ性の強い作品であるようだ。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 冒頭
主人公、サラハ・シスタはある日、巨人と男の戦いに巻き込まれてしまう。何の力も持たない非力なサラハであったが、巨人が世界に害なす存在であると知ると無策に巨人に立ち向かう。そんなサラハにイノリ・RCは赤鍵を渡し、サラハはそれによって巨人を封印する。
こうしてサラハは世界の新生を目指す北欧神話の神々との戦いを始める。
[編集] 用語
本作には多くの専門用語が用いられている。ここでそれらについて触れる。
[編集] 鍵
対神用の兵器として作り出された化学兵器(らしい)。神を封印し(神をカードに変える)、封印した神の力を行使し、また神を解放できる。鍵を用いる立場のものを鍵使いと呼ぶ。鍵には数種類あり、それぞれ色で分けられている(赤鍵・青鍵等)。どうやら同じ色の鍵は存在しないようである。また、鍵は封印したカードしか使用できないという条件がある(例えば赤鍵で封印したカードを青鍵では解放できない)。鍵は神に対する絶対的優位を持った兵器として作られたため、神には触れることすら出来ない(魔法を無効化するらしい)。
[編集] 鍵戦争
サラハ達とは異なる世界(神たちが本来居た世界)で行われた神と人との戦い。本作では説明されるに留まっている。かなり昔に行われたものであるらしい。神に利用されるだけだった人が反旗を翻し、結果人が神の天敵たる鍵を開発して神を封印し勝利した。しかし金鍵使いであった男が究極の知識を求めて全てを知る神・ヘイムダルで変身し、その体を明け渡すことで目的を達した。ヘイムダルは可能な限り鍵とカードを集め、潜伏した。これは神たちの知る未来では無かったと推測される。
[編集] 神
本作に登場する神は全て北欧神話に登場する神々である。作品内で神は「魔法そのもの」と定義されている。
[編集] フェイト・システム
神々の目的である「今ある世界を一度滅ぼし神が支配する世界を作る」為の機構。しかしフェイト・システムは直訳すれば「運命の機能」であり、その目的とは異なった意味である。この名前には何らかの意味があるものと思われる。
[編集] 魔法と魔術
魔法と魔術とは似て非なるものであるらしい。ロキの言葉から魔法とは自然を擬人化した神が成す奇跡であり、自然現象そのもの(もしくは自然現象を自由に操ること)。魔術はその魔法を模倣して人間が自然を扱う方法として編み出したもの。魔法とは全ての法則を超越した新たな法則・・・らしいが抽象的な表現ばかりで明確な違いは不明。
[編集] ユグドラシル
神の持つ種によって生成される戦闘フィールド。魔法を扱う神と、その力を使う鍵使いの戦いは苛烈で、その影響は周囲に多大な被害を与えるため、このような手段を用いている。
[編集] 謎
冒頭で述べたとおり本作は恐らく本編に関わりないだろう伏線がいくつか存在している。
[編集] 夜空
本作には幾つか夜空に関する疑問が存在する。先ず一点は曲がった月であり作中、幾度か描写される。サラハの独白によると曲がっていない頃もあったらしいが、かなり長い間(恐らく十数年)曲がったままであるようだ。そして星という概念が存在しないこと。月が見えるにも関わらず、それ以外の天体が存在していないことが描写から伺える。
[編集] 優輝沙耶
サヤを拾い、彼女の居場所となった女性。最終的にはサヤに黙って彼女の前から去った。この設定だけならば問題はないのだろうが、彼女はイノリとも知り合いであり(というより優輝沙耶は有名人であるらしい)、本作には登場しない設定を持っていると考えられる。
[編集] 現在?過去?
本作を読んでいるとある一つの疑問が浮かぶ。この作品世界は一体何時を描いているのか、という問題である。本作にはインターネットや携帯電話が全く登場しない。こういった事から現在ではないだろうと考えられるが、過去と言っても何十年も昔、という訳ではないと思われる。そんな中途半端な設定までしてITを締め出したのは物語上の事情か、それとも作者が携帯電話嫌いなのか。ちなみに物語の舞台は明確ではないが、恐らくアメリカ(のニューヨーク)と思われる。
[編集] Yakumo System
yakumo system v.0.50
boot... OK
connect...
a third party OK
decipher... OK
ある日突然各記事の頭に現れたプログラムらしきもの。これは二章五幕が公開されるまでは無かったが、五幕が公開されたのと前後してそれ以前の記事にも全て記載された。同時にブログ上で作者が「大事なことを忘れていた」などと発言しており、明確には名指しされていないが、これの事であると思われる。 yakumo systemがいかなるものなのかは不明だが、その後ろのv.0.50が奇妙。通常1以下のバージョンのプログラムが公開される場合は「β」が付け加えられる(詳しくはベータ版を参照)。このことからこのプログラムは「未完成だが正規版として利用できる(なんだそれは?)」システムであると捉えることも出来るが、詳しくは不明。
以下続く何らかのプログラムの進行は、「connect」が「接続」であり、「decipher」が「翻訳」と訳すことが出来る。特にconnectの下の英文「a third party」は「第三者・第3の組み合わせ」などと言った意訳が出来る。 yakumo systemが何をしたのかは判らないが、その後「接続」先を探し、「第三者」で許可され、「翻訳」を行ったと考えられる。
とにかく全く情報が無く何のために(一々既に公開した記事を編集してまで)付け加えたのか判らない。
[編集] 時間軸
ラグナロク世界
325年前 人が鍵の発明に成功
323年前 人が神に対して反旗を翻す。鍵戦争起こる。
318年前 鍵戦争終結。
317年前 鍵を開発した一人が金鍵を使いヘイムダルに変身、彼に体を明け渡すことで精神を同一化させ、目的を果たす。
意識を持ったヘイムダル、白鍵・青鍵と大量の神を封印したカードを持ち去り、潜伏する。
ロキ、封印を解かれる
274年前 ロキ、ヘイムダルから青鍵を盗み取る。
122年前 オーディン、ロキに封印される。
ロキ、約二千年前の灯夜世界へ移動。
108年前 文明破壊が起こるが光輝の書によって最悪の事態は脱するも、人は文化的な生活を失う。
102年前 ヘイムダル光輝の書を盗む。
11年前 人類滅亡。
幻曲から逃れるためにラグナロク世界は灯夜世界に寄生する。
灯夜世界
52年 レオン産まれる。
59年 ラグナロク世界がこの世界に対して浸食を始める。それに伴って突然、世界中でラグナロクに関する文献や鍵が発見され始める。
イノリ、独自の調査で鍵の存在を知り、鍵を探し始める。
同じく鍵を探していたヘイムダルと出会い、二人は以後行動を共にする(ずっとというわけではない)。
60年 サヤ、沙耶に拾われる。
サラハ、サラハに拾われる。
沙耶、サヤに生活の場を与え去る。サヤは彼女を追ってそこを捨てるも沙耶には追いつけない。
サヤ、ヘイムダルに拾われる。
61年 イノリとヘイムダル赤鍵を発見する。ヘイムダルが正体を明かし、ラグナロクが起こる場所を教え、去る。赤鍵はイノリのものとなる。
66年 レモン・ハート第一部
67年 サラハ(女)殺害される。それによってサラハはサラハを名乗り、一人暮らしを始める。
70年 レモン・ハート第二部(春)
レモン・ハート第三部(秋)
71年 現在。ラグナロク起こる。
[編集] 登場人物
[編集] サラハ・シスタ
本編の主人公。冒頭で悪の大魔王となることを予言された正義の味方である。元々はストリートチルドレンであり、出自などの記憶は無い。ある事件(後述)を経て現在の名前を名乗るようになる。強い正義感を持ち、正しい、優しいものが救われる様になればいいと理想を持つが、それが叶わないことも理解している。悪と認めた存在には容赦しない。思慮深く理性的。他人のために当たり前のように命を捨てる事が出来る。赤鍵使いであり、主に「スルト」のカードを用いて変身する。このスルトは最強の存在であり、北欧神話において世界を滅ぼした力を持つ。
サラハはサラハ・シスタという女性に拾われ(当時はサラハという名前ではない)、ストリートチルドレンとして力強く育っていたが、サラハが男(達?)に暴行(恐らくレイプであろう)された末に殺されたことで国から保護を受け、市民権を得た。
サヤとかなり酷似した来歴を持ち、そこには何らかの故意が介入している事が予測される。また、殆ど同じ経緯をたどりながらサラハは結局一人のまま今作まで続くという全く逆のベクトルの結果となっている。
[編集] サヤ・ユウキ
恐らく本編のヒロイン。路地裏に捨てられたように居た所、優輝沙耶に拾われ幸せな生活を送るも、彼女がサヤの前から居なくなった事でサヤは彼女を捜し回り、ヘイムダルと出会った。情緒不安定というか感情を制御できない子供である。ヘイムダルを盲目に信じ込もうとしている反面、一部に不信があるなど複雑で繊細な人格を持つ。
白鍵を用いて変身する。他の鍵使いとは異なり、複数のカードをとっかえひっかえ利用しており、現在「ヴァルキュリア」「ウル」に変身するのが確認されている。だが、力不足は否めず、今後もカードを換えてゆくものと思われる。
サラハとかなり酷似した来歴を持っており、そこには何らかの介入があるものと思われる。また、拾われ、居場所を得、それを失うまでは同じであるがその後サヤはヘイムダルに拾われ居場所を手に入れた点でサラハとは全く逆の結果となっている。
[編集] イノリ・RC
サラハが巨人と神の戦いに巻き込まれた際に現れた純白の少女。来歴は不明。世界最高の魔術師を自称している。ただし一連の戦いでは全く役に立たない。少女でありながら長い年月を経験した故の言葉を放つこともある、謎の多い少女。常に敬語とも丁寧語ともつかない「ですます」言葉を使うが、その態度は丁寧と言うより不遜。
イノリは恐らく、薔薇十字団の一人だと推測される(名字にRCと名乗る事、自身を純白と呼ぶこと、十字架型でバラ色に光るペンダントを持っていること)。しかし彼女が何故本作の戦いに身を投じたか不明である。
[編集] レオン・ヴァルハ・シュタイン
サラハのライバル的な位置づけで現れたが、その強烈な個性からともすればサラハすら食ってしまう裏の主役。突如神に与する鍵使いとして物語に登場。その性悪さと強さを見せつける。
敢えて人に嫌われようとしているとしか思えない悪辣な喋り口が特徴。自分のためだけに生きると言って憚らず、他人のために行動する人間を嫌う。大抵は飄々とした態度で、相手を苛立たせる。サヤに対して並々ならぬ執着を見せる。レオンが戦う理由は不明だが、恐らく彼女に関するものと思われる。黒鍵を用いて「ニーズヘグ」で変身する。当たるとその部分が消失する光と瞬間移動という二つの特殊能力を持つ。
作中「ロリコンである」という驚愕のカミングアウトをかますが、どうもそうではないらしい(フレイヤに興味を持たないことから推察される)。
[編集] ヘイムダル
サヤの保護者であり神のリーダー。鍵戦争終結後、鍵使いの一人にその知識を共有することで変身した状態で体の支配権を得、神の復権を目指し準備をしてきた本作の黒幕的存在。
ロジカルな思考の持ち主であり、欲望や野性的な考え方というのを徹底的に封じようとしている。計画を完遂することに全てを傾けている。
[編集] ロキ
神に反旗を翻した神。神でありながら神の世界新生を否定してその計画を阻止するべくサラハに接触する。無口で必要以上に喋らない。また、頭脳派に見えて出たとこ勝負な部分が多い(思慮が足りない)。青鍵を用いてオーディンで変身する。
[編集] ストーリー
[編集] 1章・力得る正義
一幕・少女と炎
二幕・サヤとサラハとレオン
三幕・正義の成す事
四幕・その在処
[編集] 2章・針鼠の距離感
一幕・廻り始める歯車
二幕・彼の世界の理由
三幕・針が刺さる距離
四幕・温もりが伝わらない距離
五幕・針の痛みを耐えるか否か
六幕・信頼に好意は要らない
七幕・イノリ
[編集] 3章・二つの選択
一幕・重なり合い始め
[編集] 外部リンク
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