ロマン・アブラモヴィッチ
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ロマン・アルカディエヴィッチ・アブラモヴィッチ ( Рома́н Арка́диевич Абрамо́вич,Roman Arkadievich Abramovich, 1966年10月24日- ) は、ユダヤ系ロシア人の実業家(石油王)で個人的な投資会社ミルハウス・キャピタルのオーナーであり、寡頭資本家(オリガルヒ)の一人と呼ばれる。また、チュクチ自治管区知事を務める政治家でもある。フォーブス (雑誌)によれば、187億ドルの純資産を持っている。
[編集] プロフィール
1966年10月24日サラトフに生まれる。彼の母イリーナは彼が1歳のときに、彼の父アルカディは3歳のときに死んだため、彼は孤児として育った。1992年から商売を始め、特に石油取引業で狡猾な手法を取り、巨万の富を得る。ボリス・ベレゾフスキーが設立した石油企業シブネフチや自動車販売を中心とする複合企業ロゴヴァスの管理を任せられる。1995年ベレゾフスキーと協同でP.K.トラストを設立。1996年9月からシブネフチ取締役。その他、アルミニウム企業最大手のルサールも掌握していた。2002年から2005年にかけて、資産の大半をかなりの利益で売った。特に、ミルハウス・キャピタルはシブネフチの株を130億ドルでガスプロムに、ルサールの株を20億ドルでオレグ・デリパスカに売った。
1999年12月の下院選挙でチュクチから立候補し当選し、翌2000年12月チュクチ自治管区知事選に立候補し当選した。2001年5月には、シブネフチの重役が関与した汚職事件に関連して検察当局から取り調べを受けた。ベレゾフスキーに対しプーチン政権は対立姿勢を見せ始め、ベレゾフスキーは国外に逃亡した。
アブラモヴィッチは、プーチン政権に対しては沈黙を守り、プーチン政権との関係は比較的良好と言われるが、次第にアブラモヴィッチに対しても、圧力が掛かり始めていると噂されている時に、露最大手石油会社ユコスのミハイル・ホドルコフスキー社長が拘束された。
直後の2003年7月にイングランドのサッカーチーム・チェルシーを買収、約160億円ともいわれる負債を返済、ポケットマネーで次々と有力選手を獲得して、それまで一部の政治・経済人等にしか認知されていなかった人物が、一夜にして世界中のメディアや一般人から注目を集めた。当時、オリガルヒに対するプーチン政権側の強攻策は、オリガルヒの資産国外流出を招くと懸念されており、資産凍結・没収も検討されており、それに対し欧米側も懸念を表明していた。
アブラモヴィッチは二回結婚しており、最初の妻オルガとは1990年に離婚、二番目の妻イリーナ(旧姓マランディーナ)と1991年に結婚するも2007年に離婚した。
2006年10月15日、ニュース・オブ・ザ・ワールドはイリーナが、アブラモヴィッチのテニス選手マラト・サフィンの元恋人であるダリア・ズコワとの親しい関係に関する報道を受けてイギリスの二人の離婚弁護士を雇ったと報道し、彼らは2007年3月に世界最高額の60億ポンド(日本円で1兆3,500億円)の慰謝料で離婚した、とアブラモヴィッチの代理人が3月13日に明らかにした。これは彼の財産の約半分以上が慰謝料ということになり、5人の子供の養育権も元妻に引き渡されることとなった。