ロンドン指令X
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ロンドン指令X(SECRET SERVICE)は、1969年にイギリスでジェリー・アンダーソンが作った特撮ドラマである。
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[編集] ストーリー
スタンレー神父の実の正体は諜報部員。指令Xを受けると、相棒のマシュウは教会の聖書に隠された装置「ミニマイザー」を使って3分の1のサイズになり、様々な事件に挑む。
[編集] 作品史
「SFやスパイ活動に全く縁が無さそうな主人公が、人間の能力の一部を特別にする装置を使って、普通の人間では出来ない事や入れない所で活躍する」点は「ジョー90」と全く同じである。この時期のアンダーソン作品では最短話数となった作品で、スポンサーのルー・グレード卿が作品の出来に難色を示したのが、短縮の原因だとも言われている。
[編集] 技術面
特撮は「キャプテン・スカーレット」から変わらないが、人間の俳優(ライブアクションと呼ぶ)と俳優そっくりな人形劇が半分づつ演じており、人形劇とライブアクションの過度的な作品となっているのが特徴である。人形がリアルで俳優そっくりなのは以前の作品で述べた通りで、そのギャップは気にならない(手のアップに人間を使う事は以前から行われており、人形から脱しようとする意気込みはその頃からあったと思われる)等身大のシーンは人間と人形両方が演じ、小さくなったマシュウが活躍するシーンは、人形を実物のセットで動かしている。マシュウが小さくなるバンクシーンは、アンダーソン作品にしては珍しいハメコミ合成(「電子戦隊デンジマン」や「太陽戦隊サンバルカン」で、怪人が巨大化する時の特撮)による。
[編集] キャスト
- スタンレー・アンウィン神父(久松保夫)
ある田舎の教会の牧師だが、実はイギリス情報部の諜報部員。マシュウを現場に派遣し、彼に指示を出すのが役目。愛車は黄色の1917年フォードT型。
- マシュウ・ハーディング(堀勝之祐)
教会の若い庭師だが、事件があると神父の手で小さくさせられて活躍する。
- ビショップ(川久保潔)
イギリス情報部聖職者作戦課の課長のコードネーム。いざと言う時に指令Xを出す。
- アップルビー
教会の家政婦。神父を尊敬する一方、マシュウの事はあまり信用していないフシがある。(秘密を知らない)家政婦がいるという設定も「ジョー90」と同じである。
[編集] サブタイトルリスト
日本では1970年11月5日から1971年2月21日まで、NHKで放映された。
英 | 英語サブタイトル | 日 | 日本語サブタイトル |
1 | A CASE FOR THE BISHOT | 1 | ビショップの命令 |
4 | THE FEATHERED SPIES | 2 | 空飛ぶスパイ |
12 | MAY-DAY, MAY-DAY! | 3 | 緊急指令爆弾を探せ |
5 | LAST TRAIN TO BUFFLER'S HALT | 4 | 現金輸送車 ~クランフォードからロンドンまで~ |
9 | THE DEADLY WHISPER | 5 | 死のささやきが聞こえる |
2 | A QUESTION OF MIRACLES | 6 | 奇跡が起これば |
3 | TO CATCH A SPY | 7 | スパイを捕えろ! |
6 | HOLE IN ONE | 8 | ゴルフ場で何かが起きる ~人工衛星の秘密~ |
8 | ERRAND OF MERCY | 9 | 使者のほほえみ |
11 | SCHOOL FOR SPIES | 10 | スパイになるためには |
13 | MORE HASTE-LESS SPEED | 11 | 惑星をさがせ! |
10 | THE CURE | 12 | 診療所を調べろ! |
7 | RECALL TO SERVICE | 13 | 水中タンクを調べろ! |