ヴィルヘルム・シッカート
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ヴィルヘルム・シッカート(Wilhelm Schickard、1592年 - 1635年) は、世界で最初に自動計算機を作った。生まれは ヘレンベルク(Herrenberg) で、テュービンゲン(Tübingen) で亡くなった。
同時代の人は、彼が作製した機械を計算する時計(Calculating Clock)と呼んだ。 それは、ブレーズ・パスカルのパスカリーヌとゴットフリート・ライプニッツの計算機よりも機能は少ないが、20年先行していた。シッカートがヨハネス・ケプラーにあてた手紙では、どのように天体計算(astronomical tables)にそのマシンを使うかを示していた。この計算機は、6桁の加減算およびオーバーフロー時のベル鳴動、複数のネピアの骨を使った、より込み入った計算(乗算)が出来た。 デザインは20世紀まで失われていたが、1960年にそのレプリカが作られた。
しかし、シッカートの計算機は、プログラム可能ではなかった。最初の、プログラム可能なコンピュータの構想・製作(未完成)は、おおよそ200年後になる(バベッジが作成したもの)。そして、最初の、プログラム可能なコンピュータの製作・実働は300年以上後になる(コンラート・ツーゼの Z3, 1941)。
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