三酸化レニウム
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三酸化レニウム | |
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IUPAC名 | |
別名 | 酸化レニウム(VI) |
組成式 | O3Re |
式量 | 234.20 g/mol |
形状 | 赤色固体 |
結晶構造 | |
CAS登録番号 | [1314-28-9] |
密度と相 | 6.9–7.4 g/cm3, 固体 |
水への溶解度 | g/100 mL ( ℃) |
融点 | ℃ |
沸点 | ℃ |
出典 |
三酸化レニウム(さんさんか—、rhenium trioxide)は、化学式が ReO3 と表されるレニウムの酸化物で、金属光沢を持つ赤い固体である。第7族元素 (Mn, Tc, Re) の三酸化物の中で、唯一安定に存在する。
[編集] 合成
三酸化レニウムは、七酸化二レニウムを一酸化炭素で還元すると得られる。
- Re2O7 + CO → 2ReO3 + CO2
[編集] 性質
三酸化レニウムは、通常の金属酸化物では見られないような非常に小さい電気抵抗を示す。温度が下がるにつれて抵抗が下がる点も、金属に似ている。300 K (ケルビン)ではその電気抵抗率は 1.0 × 10−7 Ωm 、100 K ではそれが 6.0 × 10−9 Ωm まで下がる。78 K 付近では、金属としてもっとも小さい電気伝導度を誇る銀と同程度の伝導性を示す。
[編集] 構造
三酸化レニウムは単純立方格子構造を単位構造とする結晶を作る。その格子パラメーターは 3.75 Åである。三酸化レニウムの構造はペロブスカイト構造 (ABO3) から単位格子の中心にあるカチオン A を取り去った残りの構造に似ている。レニウムの原子は6個の酸素原子に取り囲まれ、8面体型構造を形成している。
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