上使街道
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上使街道(じょうしかいどう)とは、旧北陸道の主要道であった今石動(現在の小矢部市)~戸出~中田(以上現在の高岡市)~富山に至る道を指す。上使街道という名称は主に高岡市戸出地区において使用される。
中世以前より旧北陸道の本街道として利用されたが、1609年(慶長14年)に高岡のまちの成立後は北陸道の本街道は今石動~高岡~富山のルートへ移った。近世まで越中の主要道として利用された。夏住(高岡市醍醐)~富山間においては現在の富山県道9号富山戸出小矢部線とほぼ同じ。
同街道は高岡市中田地区では中田通(なかだどおり)、中田往来、または中田戸出往来などと呼ばれる。
[編集] 巡見上使について
江戸時代、幕府は将軍の代が替わるたびに目付役を地方に派遣し監察させた。これを巡見上使、または廻国上使と呼んだ。
越中国内の巡検上使が通った経路は以下の通り(上使往来、巡見使道、巡見往来とも呼ぶ)
- (加賀国)~床鍋~日名田~小久米~田江~小窪~新保~中村~泉~大野~鞍川~氷見~窪~柳田~下子田~小竹(以上、現在の氷見市)~東海老坂~守山~板屋~岩坪~答野島~三日市~土屋(以上、現在の高岡市)~田川~今石動~芹川(以上、現在の小矢部市)~矢部~夏住~横越~油屋~戸出(以上、現在の高岡市)~石丸~千代~十年明~杉木~苗加(以上、現在の砺波市)~高儀~福野~在房~宗守~鍛冶~梅井~是安~城端~北野~長楽寺~井口~池尻~久保~沖~川原崎~井波(以上、現在の南砺市)~金屋岩黒~庄金剛寺~金剛寺~三谷~三合新~宮森新(以上、現在の砺波市)~東保新~今泉新~小泉新(以上、現在の高岡市)~松原~水戸田~黒河(以上、現在の射水市)~中老田~花木~嶺茶屋~御福~富山~稲荷町~新庄町~日置~雄山神社~岩峅寺(以上、現在の富山市)。以下富山方面への道を戻り、新庄町より東に折れ、北陸街道を通って越後国へ入る。