上田有沢

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上田 有沢（うえだ ありさわ、嘉永3年2月14日 (旧暦)(1850年3月27日) - 大正10年(1921年)11月30日）は、日本の陸軍軍人。朝鮮駐剳軍司令官・台湾守備軍司令官や近衛・第5・第7師団長を歴任する。階級は陸軍大将勲一等功二級男爵。

徳島藩士上田吉之丞の次男として生まれた有沢は戊辰戦争に参戦し、明治2年2月第6番大隊司令、明治2年8月銃士3番大隊司令を経て明治4年11月陸軍大尉心得に任官される。翌年4月歩兵大尉に進み明治6年10月歩兵第16大隊第2中隊附、明治8年5月歩兵第12連隊附と移り、明治9年7月に就任した歩兵第11連隊第2大隊第3中隊長の後西南戦争に出征する。西南戦争では第2旅団に属し、戦後参謀本部管西局員となる。明治14年仙台鎮台歩兵第4連隊第2大隊長に移り、明治17年3月には熊本鎮台の参謀に就任する。明治22年11月歩兵中佐に進級し第3師団参謀に就任する。明治24年6月10日歩兵第22連隊長に就任し、明治26年11月1日歩兵大佐に進む。明治27年6月6日野津道貫中将が師団長の第5師団参謀長に就任し、この時日清戦争に出征する。同11月には師団長が奥保鞏中将に交替となる。日清戦争の戦功により功四級金鵄勲章を受章し、明治29年10月15日西部都督部参謀長に移った上田は明治30年9月28日陸軍少将に進み、明治31年10月1日には陸軍大学校長に就任する。明治34年2月18日歩兵第22旅団長の後、明治35年5月5日陸軍中将に進み教育総監部参謀長に就任する。この総監部参謀長とは後に本部長と改称される事となるが、教育総監部の実務を取仕切る要職で総監の直属ポストであった。

明治37年3月17日にはかつて参謀長として在籍した第5師団に師団長として赴任する。上田が師団長の時に第5師団は日露戦争に出征し、遼陽会戦・沙河会戦に参加する。明治37年11月2日台湾守備軍司令官に就任し、明治39年4月1日、日露戦争の戦功により勲一等旭日大綬章及び功二級金鵄勲章を賜る。明治39年7月6日北海道守備の第7師団長に就任し、明治40年9月21日歴戦の功により男爵の爵位を授かり華族に列せられる。明治41年12月21日大島久直中将の後を受け近衛師団長に就任し、明治44年8月18日には朝鮮駐剳軍司令官に親補される。明治45年2月14日陸軍大将進級と共に後備役編入となる。大正6年4月退役し、同10年11月死去。養嗣子の兵吉は陸軍士官学校を2期で卒業し陸軍少将に昇る。