中印国境紛争
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中印国境紛争(ちゅういんこっきょうふんそう)とは、中華人民共和国とインドの国境問題により生じた紛争のこと。中国語での名称は中印辺境戦争(簡体字:中印边境战争)。
インドと中国は途中でネパールとブータンを挟んで長く国境を接しているが、ほぼ全域がヒマラヤ山脈といった高山地帯であり、正確な国境はあいまいであった。その国境の解釈をめぐって武力衝突が起き、1959年9月から1962年11月までの3年間続いた。主にカシミールとその東部地域、ブータンの東側で激しい戦闘となったが、中国軍が圧倒的優位に戦闘を進めた。現在アクサイチンは中国が占領している。停戦の前日に中国政府から発表された4つの声明は、国際社会から好評をもって受け入れられ、インドは政治的にも敗北した。この紛争は、インドが核開発を開始するきっかけともなった。また中ソ対立の影響で、インドをソビエト連邦が支援していた。印パ戦争ではパキスタンを中国が支援しており、大国の対立が色濃く影響していた。