中国工商銀行
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種類 | - |
市場情報 | SSE 601398 |
略称 | 工行、ICBC |
本社所在地 | 中華人民共和国北京市西城区 |
設立 | 1984年 |
業種 | 銀行 |
SWIFTコード | ICBKCNBJ |
事業内容 | 銀行 |
売上高 | 1,378億人民元(2005年) |
従業員数 | 361,623人(2005年) |
関係する人物 | 姜建清(会長) 杨凯生(頭取兼副会長) |
外部リンク | www.icbc.com.cn |
中国工商銀行(ちゅうごくこうしょうぎんこう、簡体字: 中国工商银行、繁体字: 中國工商銀行、英文: Industrial and Commercial Bank of China Limited)は、中華人民共和国北京市西城区に本店を置く銀行。略称は工行、または英文商号からICBCと呼ばれる。
中国建設銀行、中国銀行、中国農業銀行とともに中国四大商業銀行の一角を占め、総資産(7兆0,550億人民元)および営業収益(1,378億人民元)の点で中国最大の銀行である(2005年現在)。中国全土および国外に18,764の支店網を擁し、ATM設置台数は19,026台、従業員数は361,623人に達する。
イギリスの金融誌『バンカー』による2003年世界の銀行格付トップ1000では第16位にランクインし、アメリカの経済誌『フォーチュン』による全世界企業トップ500にも選出された。
[編集] 株式上場
株式の上場を控えた2006年5月28日にはゴールドマン・サックス(GS)、ドレスナー銀行(アリアンツ傘下)、アメリカン・エキスプレスなどの出資を受けていた。特にGSは26億ドルの巨額の投資を行い、5.8%を保有する大株主となった。GSによる1回の投資額としては過去最高である。
同年10月27日、香港証券取引所と上海証券取引所に上場、株式を公開した。NTTドコモによる1998年の株式公開(184億ドル)を超え、史上最大の株式公開となった。
上場から数ヶ月で株価は大幅に上昇、JPモルガン・チェースやHSBCなど欧米の金融機関の時価総額を次々と追い抜き、ついにバンク・オブ・アメリカと逆転、シティグループに次ぐ世界第2位に躍り出た。すなわち、アジアの銀行としては日本最大の三菱UFJフィナンシャル・グループをも凌いでいる。
[編集] 課題
250万社の法人顧客と1億5,000万人の個人顧客がいる一方、融資の4.69%が不良債権であり、欧米の金融機関のそれが1%前後であるのに比べて財務内容は悪い。そもそも公表しているこの数字は多少操作されており、実際はさらに高いとの見方もある。
ただ、これでも株式上場を目指してかなりの対策を講じてきた。2004年末の時点では不良債権比率は19.1%と、現在の4倍強の値であった。2005年、中国政府は外貨準備を取り崩して調達した1,620億ドルの巨費を投じて不良債権を引き取り、さらに150億ドルの資本注入を実施し、ようやく現在の水準まで引き下げた経緯がある。
コンプライアンスの面でも問題が残されている。2005年2月、湖南支店長が贈収賄で有罪判決を受け、懲役19年を言い渡された。2006年5月にも広東支店の副支店長が、同様の罪状で懲役12年を宣告されている。
[編集] 外部リンク
- (中国語) 中国工商银行
- (英語) Industrial and Commercial Bank of China