中村吉治
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中村吉治(なかむらきちじ、 1905年2月4日 - 1986年12月10日 )は、日本の歴史学者。経済学博士。社会史・農民史・村落共同体に関する著書多数。
長野県上伊那郡朝日村平出(現在の辰野町)に生まれる。朝日尋常高等小学校 - 長野県諏訪中学校 - 旧制第三高等学校 - 京都帝国大学(中退) - 東京帝国大学国史学科卒業。
東京大学史料編纂所勤務・東北帝国大学教授・東北大学名誉教授・國學院大学教授などを歴任
皇国史観一色に染まった戦前・戦中の歴史学界にあって、小野武雄や古島敏雄などと雑誌「歴史学研究」「社会経済史学」などで、土一揆の研究や農民史の研究を発表し続けた。
同郷の先輩に社会学で有名な有賀喜左衛門がいたことや、柳田国男と親交があった関係で、民俗学や社会調査を取り入れた社会史研究はユニークである。
[編集] 著書
- 『武家の歴史』(岩波書店)
- 『日本社会史(新版)』(山川出版社)
- 『村落構造の史的分析』(御茶の水書房)
- 『中世農業史論』(山川出版社)
- 『土一揆研究』(校倉書房)
- 『大乗院寺社雑事記』(校訂分担)
- 『近世初期農政史研究』(岩波書店)
- 『日本の村落共同体』(日本評論新社)
- 『家の歴史』(角川書店)
- 『社会史I』『社会史I』(山川出版社)
- 『日本封建制の源流』(上・下)(刀水書房)