九広軽鉄

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九広軽鉄の第一期車輌（オーストラリア製）

九広軽鉄（きゅうこうけいてつ、中国語 九廣輕鐵、Jiǔguǎng Qīngtiě、広東語 Gau2gwong2 Hing1tit3）は、香港郊外の新界西部に位置する屯門と元朗を結ぶ九広鉄路（KCR）の路面電車（ライトレール）。

[編集] 歴史

奇観：サルは九広軽鉄のレールに入った

香港政府は1970年代に、郊外の屯門（Tuenmun）地区で宅地開発を行うを計画した時点から、すでに鉄道建設を計画し、軌道用の空間を確保していたが、実際にはその時点でどの鉄道会社に営業権を与えるか決定していなかった。

1982年になり、政府は香港電車を保有する九竜倉グループに、この鉄道建設と運営を持ちかけた。当初同グループは興味を示し、二階建て電車を運行することを検討したが、結局建設を辞退するに至った。その後、政府はちょうど設立された九広鉄路に本鉄道を建設するように持ちかけ、1984年に本鉄道の建設と運営を決定し、研究を開始し、1985年になって正式に着工した。

当時九竜バスは屯門と元朗（ユンロン）でバス路線網を広げており、内10ほどの路線が本鉄道と重複することになるため、利益が減ることを懸念した。政府は結局「軽便鉄道独占エリア」という概念を取り入れ、九竜バスに、屯門と元朗を結ぶ一部バス路線からの撤退と、代わりに屯門と旺角地区を結ぶ多くのバス路線を開設させた。この外、政府は九竜バスが軽便鉄道独占エリア内で客を乗降させるのを制限し、九広鉄路公司が軽便鉄道駅と住宅地の間に連絡バスを運営するのを認可し、以前の九竜バス路線の代替とした。

軽便鉄道は1988年 8月8日に開業する予定であったが、同年6月と7月の試運転中に、歩行者、自転車、自動車との間で何件もの交通事故を起こして、政府より安全対策が取られるまで試運転禁止の行政命令を受け、8月8日の開業に間に合わなくなった。

1988年9月18日、ひと月余り遅れてようやく正式開業となった。開業当初は、屯門總站から東北方面に青山公路を通って元朗へ行くメイン路線の他には、屯門地区内の住宅地を通る2ルートしかなかった。東南方面の安定邨行きと、西南方面の屯門碼頭(フェリー埠頭)行きである。

当初、全体の路線は5つの料金エリアに分けられたが、2003年にルートが拡張したのを機に6つの料金エリアに変更された。香港でエリア制の料金体系を採用した鉄道は、これは最初であった。九広鉄路の接続駁バスについてはエリア制を採用せず、乗り継ぎ割引料金を設定している。

[編集] 路線データ

駅数：68駅
軌間：1,435ｍｍ
複線区間：全線
電化区間：全線﹝直流750V）
閉塞方式：非閉塞式

[編集] 運行形態

普通電車、1両あるいは2両は編成。

[編集] 車両

九広軽鉄の第二期車輌（日本の川崎重工業製）

現有車輌は119輌。1輌あたり200人余りの定員である。イメージカラーはオレンジ色であるが、路線毎に異なる色を配して区別している。

1988年9月18日（開業日）～：　第一期オーストラリアComeng製（車両番号 1001－1070）
1992年～1993年：　第二期日本川崎重工業製（車両番号 1071－1090,　1201－1210）
1997年～1998年：　第三期オーストラリアA Goninan製（車両番号 1091－1110）

[編集] 現行路線

ロードマップ

2005年7月30日現在、8つの普通路線と4つの区間運行路線（P表示）がある。路線毎に色を定めている。

505：三聖總站－兆康。1988年 9月24日運行開始。当初は安定が終点であったが、1992年 2月2日に三聖まで延伸。
507：屯門碼頭總站－田景。1989年 6月4日運行開始。当初は安定が終点であったが、1991年 11月に屯門碼頭まで延伸。
610：屯門碼頭總站－元朗總站。1988年 9月18日運行開始。現在までずっと変わっていない唯一路線。
614：屯門碼頭總站－元朗總站。1992年運行開始。
614P：屯門碼頭總站－兆康(区間運行)。2004年 4月4日運行開始。車輌は615P線と共用。
615：屯門碼頭總站－元朗總站。1993年 1月10日運行開始。
615P：屯門碼頭總站－兆康(区間運行)。2004年 4月4日運行開始。車輌は614P線と共用。
705：天水圍循環線（天慈→天逸→天耀経由）。2004年 8月22日運行開始。旧701線(天水圍南循環線)の代替
706：天水圍循環線（天耀→天逸→天慈経由）。2004年 4月9日運行開始。
751：天逸－友愛、2003年 12月7日運行開始。旧720線の代替。
751P：天逸－天水圍總站(751の区間運行)。2004年 8月22日運行開始。平日朝から夕方のラッシュ時までと、土曜日朝のラッシュ時のみ。
761：天榮－元朗總站。2003年 12月7日運行開始。旧721線の代替。﹝2006年 10月8日取消﹞
761P：天逸－元朗總站(761の区間運行)。

[編集] 駅一覧

九広軽鉄の駅：（料金エリア別）

料金区分	駅名	英文名	乗り換え	所在地区
九広軽鉄
1	竜門旧称：紅樓、散石灣	Lung Mun		屯門区
	軽鉄車廠旧称：白角	LRT Depot
	チョウ	Butterfly
	美楽	Melody Garden
	屯門埠頭総站	Ferry Pier
	兆禧	Siu Hei
	屯門泳池	Tuen Mun Swimming Pool
	豊景園	Goodview Garden
	三聖総站	Sam Shing
	兆麟	Siu Lun
2	沢豊旧称：河景	Affluence
	銀囲	Ngan Wai
	大興南	Tai Hing (South)
	大興北	Tai Hing (North)
	石排	Shek Pai
	山景北	Shan King (North)
	山景南	Shan King (South)
	鳴琴	Ming Kum
	蔡意橋	Choy Yee Bridge
	河田	Ho Tin	西鉄屯門駅
	景峰	Prime View
	新墟	San Hui
	何福堂	Hoh Fuk Tong
	建安	Kin On
	屯門旧称：新発	Tuen Mun 旧称：San Fat	西鉄
	杯渡	Pui To
	青雲旧称：竜門、工業學院	Tsing Wun
	青山村	Tsing Shan Tsuen
	市中心	Town Centre
	友愛	Yau Oi
	安定	On Ting
3	鍾屋村	Chung Uk Tsuen
	泥囲	Nai Wai
	藍地	Lam Tei
	兆康	Siu Hong	西鉄
	麒麟	Kei Lun
	青松	Ching Chung
	建生	Kin Sang
	田景	Tin King
	良景	Leung King
	新囲	San Wai
	屯門医院	Tuen Mun Hospital
	鳳地	Fung Tei
4	屏山	Ping Shan		元朗区
	塘坊村	Tong Fong
	坑尾村	Hang Mei Tsuen
	天耀	Tin Yiu
	楽湖	Locwood
	天瑞	Tin Shui
	翠湖	Chestwood
	天栄旧称：天水囲総站	Tin Wing 旧称：Tin Shui Wai Terminus
	銀座	Ginza
	天湖	Tin Wu
	天慈	Tin Tsz
	天水囲	Tin Shui Wai	西鉄
	洪水橋	Hung Shui Kiu
5A	頌富	Chung Fu
	天富	Tin Fu
	天逸	Tin Yat
	天恒	Tin Heng
	濕地公園	Wetland Park
	天秀	Tin Sau
	天悦	Tin Yuet
5	水辺囲	Shui Pin Wai
	豊年路旧称：大會堂	Fung Nin Road
	康楽路	Hong Lok Road
	大棠道	Tai Tong Road
	元朗総站	Yuen Long Terminus	西鉄