二クロム酸アンモニウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
二クロム酸アンモニウム | |
---|---|
IUPAC名 | |
別名 | 重クロム酸アンモニウム |
組成式 | Cr2H8N2O7 |
式量 | 252.07 g/mol |
形状 | 橙赤色~赤褐色の結晶 |
結晶構造 | |
CAS登録番号 | [7789-09-5] |
密度と相 | 2.155 g/cm3, 固体 (25 ℃)[1] |
水への溶解度 | 36.4 g/100 mL (20 ℃) |
融点 | 180 ℃(分解)[1] |
沸点 | ℃ |
出典 |
二クロム酸アンモニウム(にクロムさん—、ammonium dichromate)は化学式 (NH4)2Cr2O7 で表される無機化合物。橙赤色~赤褐色の結晶または結晶性粉末で、水、エタノールに易溶。CAS登録番号は [7789-09-5]。重クロム酸アンモニウムとも呼ばれる。6価クロム化合物のひとつとされ、人体への毒性が非常に強く、環境負荷も大きい。
二クロム酸塩であるので強力な酸化剤である。常温で安定であるが、空気中で強熱すると 185 ℃ で
- (NH4)2Cr2O7 → Cr2O3+4H2O+N2
のような反応により火を噴きながら激しく分解し、生成したガスに乗せて酸化クロム(III)の粉末を吹き上げる。これはよく火山の噴火に例えられる(状態が似ているということで、原理が同じわけではない)。