五蘊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![]() |
---|
基本教義 |
縁起、四諦、八正道 |
三法印、四法印 |
諸行無常、諸法無我 |
涅槃寂静、一切皆苦 |
人物 |
釈迦、十大弟子、龍樹 |
如来・菩薩 |
|
部派・宗派 |
原始仏教、上座部、大乗 |
地域別仏教 |
インドの仏教、日本の仏教 |
韓国の仏教 |
経典 |
聖地 |
|
ウィキポータル |
五蘊(ごうん、paJca-skandha ;पञ्च स्कन्ध(sanskrit))
部派仏教における一切法の分類である三科(五蘊・十二処・十八界)の中の第一。
旧訳(くやく)では「五陰」(ごおん)「五衆」(ごしゅ)という。色(しき)蘊・受(じゅ)蘊・想(そう)蘊・行(ぎょう)蘊・識(しき)蘊の5種であり、「蘊」(skandha)とは、集まりの意味で、人間の肉体と精神を五つの集まりに分けて示したもの。特に煩悩(ぼんのう)に伴われた有漏(うろ)の五蘊を「五取蘊」(ごしゅうん、paJcopaadaana-skandha)ともいう。
この五蘊が集合して仮設されたものが人間であるとして、「五蘊仮和合」(ごうんけわごう)と説く。これによって五蘊(=人間)の無我を表そうとした。
五蘊のうち「色蘊」は人間の肉体を意味したが、後にはすべての物質も含んで言われるようになった。受(vedanaa)は感受作用、想(saMjJaa)は表象作用、行(saMskaara)は意志作用、識(vijJaana)は認識作用を指す。