仏師
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仏師(ぶっし)とは、日本における、仏像などの制作を担当する者に対する名称である。
飛鳥時代においては、仏像制作技術を持った血縁集団が存在しており、その長たる者を仏師と称していた。その大多数は、渡来系に属する技術者たちである。鞍作止利(止利仏師)の名が知られる。
奈良時代、大寺、とりわけ官立寺院の仏像を造営する官立の造仏所(ぞうぶつしょ)が新設された。飛鳥時代以来の仏師を中心とした技術者たちは、仏工(ぶっこう)として造仏所に属した。
平安時代には、奈良朝の造仏所は閉鎖される。元仏工たちは、各大寺の仏像制作所に属し、仏師と呼ばれた。また、宮中の絵所に属する絵師に対して、有力な寺社勢力の庇護のもと、寺社の絵像の制作に従事した絵師たちを絵仏師(えぶっし)と呼んだ。平安末になると、有力な仏師たちは、大寺の制約を離れた独自の仏所を持つようになった。その中心人物は大仏師と呼ばれた。定朝や鎌倉期の運慶・快慶らが、その中心である。
[編集] 主な仏師
中世
近代以降