伊予鉄道700系電車
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700系電車(700けいでんしゃ)は、伊予鉄道の鉄道線用電車。1987年から1994年にかけて京王帝都電鉄5000系電車を京王重機整備にて改造の上購入したものである。
松山市方から、クハ760形(Tc) - モハ710形(Mc) - モハ720形(Mc)の3両編成又はクハ760形(Tc) - モハ710形(Mc)の2両編成を組み、2004年3月現在、3両編成8本、2両編成2本の計28両が在籍する。伊予鉄道の鉄道線用電車の過半数を占める同社の主力である。
京王帝都電鉄の軌間が1,372mmであるのに対して、伊予鉄道の軌間は1,067mmであるため、電動車は廃車発生品の台車に交換し、制御車は車軸を交換して軌間変更に対応。電動車の大半(種車:5101~5112号)は吊り掛け駆動車であったが、台車交換とともにカルダン駆動に変更している。種車の関係から狭幅車(旧番号の下2桁01~06,51~56)と広幅車(同07~14、57以降)がある。
また、種車のうち727号(旧5114号)以外は非冷房車であったが、運用開始後に全車自社で改造を実施し、現在では全車同一の冷房装置を搭載している。
後期の譲受車の一部は種車となる制御電動車が払底したため、京王時代の中間電動車の電装品を移設して制御車を電装した。その為、制御装置は東洋電機製造製ES-556B(モハ711~719、モハ721~723の12両)と日立製作所製MMC-HTB-20B(モハ710、モハ724~727と720の6両)というように異なっている。このうち、ES制御器のほうは元来京王2700系電車が使用していた物を京王時代に載せ替えた物のため、製造から50年以上経っており、そろそろ置き換えの噂も流れている。 また、ES制御器は発電ブレーキ(電制)を使えないため、MMC制御器装備車も合わせて電制を使用していない。
[編集] 編成及び旧番号(譲受年)
- 761 - 711 - 721 ← 5851 - 5105 - 5106 (1988年)
- 762 - 712 - 722 ← 5852 - 5102 - 5104 (1987年)
- 763 - 713 - 723 ← 5854 - 5103 - 5101 (1988年)
- 764 - 714 - 724 ← 5858 - 5108 - 5701 (1989年。724は1990年)
- 765 - 715 - 725 ← 5857 - 5107 - 5702 (1989年。725は1990年)
- 766 - 716 - 726 ← 5859 - 5109 - 5710 (1989年。726は1994年)
- 767 - 717 - 727 ← 5860 - 5110 - 5114 (1989年。727は1994年)
- 768 - 718 ← 5862 - 5112 (1989年)
- 769 - 719 ← 5861 - 5811 (1989年)
- 760 - 710 - 720 ← 5754 - 5704 - 5703 (1990年)
[編集] 台車
モハ710形は、東武2000系発生品のFS340に交換されている。
モハ720形は、721,723,726,727,720の5両は東武2000系発生品のFS340、722、724、725の3両は小田急電鉄2200系発生品のFS316に交換されている。
またモハ710形の中には、小田急電鉄2220形発生品のFS321を履いていた車両がいたが全車FS340に履きかえられている。
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