修羅のみち
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[編集] 概要
「修羅がゆく」という作品のオーラを受け継いだ極道映画。主役に哀川翔を据えている。ただし、出演する俳優陣や作品のオーラが「修羅ゆく」と酷似しているため新鮮味のある映画とはお世辞にもいえない。特に「修羅がゆく」を全編見た後でこの作品を見れば、1本で侵食気味と感じる事は受けあいだ。
敵側の極道(大阪サイドの極道)を松方弘樹が演じているのだが、当然ながら松方の方の演技力・存在感が相川を圧倒するため、ある意味では松方弘樹がこの作品の主役と言っても過言ではない。
全国製場をするため松方演じる極道、黒田(松方弘樹)と対峙する吉田(哀川翔)であるが、いつも追い詰めながら後一歩で逃すというマンネリズムが延々と続く。このマンネリズムは「修羅がゆく」で12本も続いたマンネリズムである。さすがにうんざりさせられた人は多いかもしれない。
おそらくは製作陣営が「このままでは持たない」と思ったのだろう。作品を終わらせるのではなく、主役の吉田(哀川翔)を殺して主人公を入れ替えるという強攻策に出た。黒田のドスでぶった斬られる吉田。首から大量の血が噴出しぶっ倒れて死亡する。5作目の出来事である。哀川翔の映画だと思っていた視聴者には衝撃だろう。だが相川リズムの限界からすれば仕方のない展開だったのかもしれない。
2代目の主人公を原田竜二が演じる。これによりマンネリと化していたオーラにスパイスを振ることに成功している。原田龍二が演じた2代目は、相川翔が演じた初代よりもスマートかつスタイリッシュに描かれえいる上、まるでマトリックスを髣髴させるようなアクションがよく出てくる。「極道がマトリクス!」と思ってしまった人も多いのではないか?これはこれで面白かった部分だ。
もっとも、完結するまでに14本かかるという辺りがこの作品の弱さ。もっと早く終わらせる事ができればよかったのだろうが、やはり止め時を見失った製作陣の物悲しさといったところか。映画の最後は「これからも若い世代が修羅のみちを突き進んでいくだろう」というコメントで締められるが、この映画が当初ストーリーの核としていた「全国制覇」という趣向が完全に忘れられている。
ちなみにこの映画は弾丸が顔面を破壊するという暴力描写がウリになっている。CGとは言え、顔が丸ごとなくなる描写がテンコモリなので、暴力描写が苦手な人は注意が必要。
[編集] 登場人物
[編集] 大神組
- 大神組・最高顧問。
- 大神組・組長。
[編集] 関西山王組
- 黒田虎男:松方弘樹
- 関西山王組・若頭。
- 谷岡茂:丹波哲郎(第1作のみ)
- 関西山王組・組長。
- 八雲政夫:松田優
[編集] 関東共住会
- 倉益良吉:力也
- 関東共住会幹事長兼組長。
[編集] その他
- 吉田恭子(旧姓香山):夏生ゆうな
[編集] ゲスト
- 山鍋一家・総長。
[編集] サブタイトル
- 第1作:修羅のみち
- 監督:小澤啓一
- 脚本:井上鉄勇
- 第2作:修羅のみち2 関西頂上決戦
- 監督:小澤啓一
- 脚本:井上鉄勇
- 第3作:修羅のみち3 広島四国全面戦争
- 監督:小澤啓一
- 脚本:板倉真琴
- 第4作:修羅のみち4 北九州代理戦争
- 監督:小澤啓一
- 脚本:井上鉄勇
- 第5作:修羅のみち5 東北殺しの軍団
- 監督:小澤啓一
- 脚本:井上鉄勇
- 第6作:修羅のみち6 血染めの海峡
- 監督:小澤啓一
- 脚本:板倉真琴
- 第7作:修羅のみち7 暴力金融列島
- 監督:佐々木正人
- 脚本:井上鉄勇
- 第8作:修羅のみち8 大阪最終血戦
- 監督:佐々木正人
- 脚本:井上鉄勇
- 第9作:修羅のみち9 北九州烈死篇
- 監督:小澤啓一
- 脚本:板倉真琴、小澤啓一
- 第10作:修羅のみち10 九州全面戦争
- 監督:小澤啓一
- 脚本:板倉真琴、小澤啓一
- 第11作:修羅のみち11 四国最終戦争
- 監督:金澤克次
- 脚本:青池雄太、鈴川鉄久
- 第12作:修羅のみち12 完結編
- 監督:金澤克次
- 脚本:青池雄太、鈴川鉄久