写真付き切手
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
写真付き切手(しゃしんつききって)は、切手の下のタブ部分に自分の好きな写真を入れることができる切手である。日本では2003年4月にスタートし、Pスタンプとも呼ばれている。2007年2月1日、2007年3月30日に写真付き切手の販売を終了する旨が、日本郵政公社により発表された。
目次 |
[編集] 日本の写真付き切手
[編集] デモンストレーション用
4面連刷シート。専用の販売機で写真を撮って作成するタイプで、2003年4月から2004年3月にかけて東京都内の所定の8カ所の会場(ていぱーく、東京中央郵便局、椿山荘など)で販売された「会場版」と、2003年7月から2005年9月にかけて全国各地のイベント会場(浜名湖花博、愛・地球博など)などで期間を限定して販売された「会期・会場限定版」とに大別される。それぞれにシート地の図版や切手用紙(のり式・シール式)の別による違いがあり、多くの種類に分類される。
[編集] 通信販売用
10面連刷シート。郵便局の窓口で専用申込書に写真を添付して申し込むタイプで、2003年6月からサービスが開始された。個人向けとしてシート地が決まっている「スタンダード版」と、法人向けとして条件付きでシート地も変更できる「オリジナル版」とに大別される。切手用紙は、当初はのり式のみだったがシール式が登場し、現在はシール式の4種類(ほのか、すまいる、花、金銀)のタイプがある。
写真付き切手のオリジナル版は、2003年9月に発行された阪神タイガース優勝記念が、その第1号である。その後、清原和博2000本安打達成、イチロー大リーグ262安打達成、ディープインパクト3冠達成などメモリアル切手、鉄腕アトム、仮面ライダーなどアニメ切手、ムーミン、ハローキティなどキャラクター切手、映画・芸能・音楽・スポーツなど企業による切手、地方自治体による切手など多数発行され、新しいコレクターズ・アイテムとしてマスメディアからも注目を集めている。
[編集] 写真付きお年玉付年賀切手
お年玉付年賀切手と写真付き切手を組み合わせたタイプで、1シートに50円切手が50組収められており2006年11月1日に発行された。のり式で10万シートの限定販売である。
[編集] 世界の写真付き切手
1999年3月にオーストラリア・メルボルンで開催された<メルボルン世界切手展>会場において、デジタルカメラで個人の写真を撮影し切手のタブ(切手シートの中で切手を印刷していない部分)に印刷したのが世界最初の写真付き切手(Pスタンプ=パーソナル・スタンプ)である。
2000年4月にカナダから発行された写真付き切手は額縁型で切手の中央が白色になっており、そこに個人に写真ラベルを貼るタイプのもので、期間限定でサービスキャンペーンが実施された。2003年5月にはフィンランドが切手の中のデザインを自由に配置することができるタイプの写真付き切手をカスタマイズド・スタンプという名称で企業向けサービスとして発行した。
それ以降、世界各国の郵政は次々と工夫を凝らして様々な写真付き切手を発行している。20世紀にはオーストラリア、インドネシア、スイス、シンガポール、タイ、カナダ、イギリス、アイルランド、南アフリカ、フォンランド、フランスで発行された。21世紀に入ると、中国香港、韓国、ニュージーランド、ベルギーなどでも発行され、日本でも2001年8月に東京ビッグサイトで開催された<日本国際切手展2001>会場において期間限定の試行販売が実施された。