北村正利
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北村 正利(きたむら まさとし、1926年1月10日 - )は高知県南国市久礼田出身の天文学者、理学博士。専門は、天体物理学。
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[編集] 略歴・人脈
1950年、東京大学理学部天文学科卒業。東大付属東京天文台助手、講師、助教授を経て1971年教授に就任。1986年定年退官し、2006年現在東大名誉教授。
北村は古畑正秋の弟子であり、門下生には山崎篤磨、中村泰久、岡崎彰、西城恵一らがいる。
[編集] 業績
戦後、日本では早期に光電測光を古畑正秋と共に開始。ツアイス製65cm屈折望遠鏡に光電測光装置を取付けて天体の測光を行った。初期の観測に、小惑星の族と小惑星の色指数の関係を調べたものがあり、小惑星の物理観測の先駆けとして世界的に評価されている。研究の主力は近接連星系に傾注した。この分野での主な功績は、Kitamura's Methodとして知られる不完全フーリエ法による連星の物理パラメータの決定がある。
[編集] 著書
[編集] 単著
- 『天文台と観測器械・天体測光器』(恒星社厚生閣 新天文学講座11 新版 1964年)
- 『恒星の世界・変光星』(恒星社厚生閣 新天文学講座6 新版 1965年)
- 『近接食連星系の光度曲線解析』(英文 東京大学出版会 1967年)
- 『星の物理』(東京大学出版会 UP選書 1974年)
- 『恒星の世界・連星』(恒星社厚生閣 現代天文学講座6 1980年)
- 『宇宙と星の基礎知識・星のエネルギーはなんですか』(講談社 1989年)
[編集] 共著
- 『立体で見る 星の本』(福音館書店 かがくの本 1986年)
[編集] 訳書
- 『天文学小事典』(J.ミットン著 地人書館 1994年)
[編集] 監修書
- 『教師のための天文学』(恒星社厚生閣 1987年)