北村稔
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北村 稔(きたむら みのる、 1948年 - )は、日本の歴史学者。現在、立命館大学文学部教授、日本「南京」学会会員。中国近現代史専攻。法学博士。京都府出身。京都大学文学部史学科(現代史専攻)卒業。京都大学大学院博士課程中途退学。三重大学助教授を経て現職。
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[編集] 人物
2001年、著書『「南京事件」の探究』の中で、南京および中国各地において日本軍が暴虐を行っていると告発した、在中国ジャーナリストのティンパーリー(H.J.Timperly)が、日中戦争開始直後から中国国民党中央宣伝部国際宣伝処の対外宣伝に従事して、『曾虚白自伝』の記述を根拠に、提供を受けた資金を利用して編著"What War Means"を出版したと主張している。また、虐殺の存在を疑問視する立場から、南京大虐殺に関する議論に加わるようになった。
[編集] 著書
- 『第一次国共合作の研究 現代中国を形成した二大勢力の出現』岩波書店 1998年
- 『「南京事件」の探究―その実像をもとめて』文藝春秋 2001年
- 『中国は社会主義で幸せになったのか』PHP研究所 2005年
[編集] 訳書
- 陳志譲『軍紳政権 軍閥支配下の中国』岩波書店 1984年
- スチュア-ト・R・シュラム『毛沢東の思想~一九四九年/一九四九~七六年』蒼蒼社 1989年
- 黄仁宇『蒋介石―マクロヒストリー史観から読む蒋介石日記』東方書店 1997年
[編集] 参考文献
- 北村稔・櫻井よしこ、発掘!!「新史料」が証かす「南京虐殺」の虚構、『諸君!』2002年1月 pp.26-37
- 鈴木明・石川瑞穂・阿羅健一、北村稔『「南京事件」の探求』をどう読むか、同上 pp.38-43
- 北村稔、「南京大虐殺三〇万人説」の成立-Timperleyの策謀を中心に-、東中野修道編『南京「虐殺」研究の最前線 平成十五年版』展転社 pp.143-192
- 笠原十九司、文春がまた担ぎ出した南京虐殺否定論者のおそまつぶり、『週刊金曜日』2002年8月2日(No.422) pp.66-67
- 渡辺春己、「常識」という用語を利用した非常識、同上 pp.68-69
- ボブ・若林正 (Bob Wakabayashi Tadashi)、狡猾な引用をされた例として、同上、pp.68-69
- 井上久士、事実を明らかにする姿勢はどこに?、同上、p.70
- 渡辺久志、もとめているのは「実像」か「虚像」か? 北村稔著『「南京事件」の探求 その実像を求めて』を批判する(4回連載)、季刊『中帰連』2002夏(21)、2002秋(22)、2002冬(23)、2003春(24)
- 井上久士、南京大虐殺と中国国民党国際宣伝処、笠原十九司・吉田裕編『現代歴史学と南京事件』柏書房、2006年、pp.243-259
[編集] 関連項目
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