協和語
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協和語 |
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話される国 | 満州国 |
地域 | 東アジアなど |
話者数 | 不明) |
順位 | 不明 |
言語系統 | 論争あり |
公的地位 | |
公用語 | なし |
統制機関 | なし |
言語コード | |
ISO 639-1 | なし |
ISO 639-2 | なし |
ISO/DIS 639-3 | なし |
SIL | なし |
協和語(きょうわご)は、満州国の建国初期に用いられた簡易的な日本語である。興亜語(こうあご)、日満語(にちまんご)、大東亜語(だいとうあご)などとも呼ばれた。
協和とは、満州国のスローガンの五族協和に由来する。主に日本語を解さない漢民族や満州族といった中国人が用いていた。そのため、中国語の単語も混じっており、更に用言の語尾変化と助詞の一部を省略したものであった。これは、英語に対するピジンイングリッシュのような言語とも言える。あるいは、一種のクレオール言語とみなす事もできる。複数の民族から成る満州国で、早急な各民族間のコミュニケーション手段として日本人によって考案されたとされているが、その後「日本語は言霊の宿る言語であり、正しく用いるべき」との批判から否定されていった。敗戦とそれに伴う満州国の瓦解によって資料は散逸し、その後系統だった研究も行われていないため、詳細は今も明らかでない。
現在は、漫画で中国人が登場する時や、原語版で中国訛りの強い台詞に日本語吹き替えを行う時、中国人の真似をするときなどに用いられていることがある。また、ゼンジー北京も芸として用いている。
[編集] 用例
- ワタシ日本人アルヨ
- 私は日本人ですよ
- 姑娘キレイアルネ
- 娘さんはきれいですね
- アナタ座ルノ椅子ナイアルヨ
- あなたが座る椅子がありません(打ち消し「ない」+肯定文「ある」)