品位 (日本史)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
品位(ほんい)とは、主に平安時代から江戸時代にかけて日本の律令制において定められていた親王の位階のことをいう。また、人臣のうちで薨去した公卿ないし高位者にも贈られた。
[編集] 品位とは
そもそも、品位の発祥は中国の王朝にあり、位階を正位と従位にわけ一品以下八品までが定められていた。この品位は朝鮮の歴代王朝でも用いられ、特に新羅以降については骨品制という独自の位階制が存在した。日本では「ほんい」と読み、基本的に親王の位階を指した。また、中国や朝鮮の王朝とは異なり、正位と従位にわけることなく、一品から四品のみとされた。諸王が正一位から従五位までの位階、人臣が正一位から少初位下までの位階が制定されていたのに対し、親王には一品から四品までの位階が定められ、これらの品位に除せられていない親王を無品親王(むぼんしんのう)といった。
また、人臣のうちでも高位で亡くなった者は位階に比例する品位が贈られた。明治時代以降は、皇族の品位は廃止され、代わりに勲等が授与されることとなり、位階としては人臣の位階のみが存続した。