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新羅 - Wikipedia

新羅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

新羅
三国時代の地図、5世紀終わり頃
各種表記
ハングル 신라
漢字 新羅
平仮名
(日本語読み仮名)
片仮名
(現地語読み仮名)
シルラ
ラテン文字転写: Silla
{{{alphabet-type}}}: {{{alphabet}}}
朝鮮の歴史

古朝鮮, 辰国
原三国時代:
 扶余, 東沃沮,
 三韓
  馬韓, 弁韓, 辰韓
三国時代:
 高句麗
  隋侵入
 百済
 新羅
 伽耶
渤海
後三国時代
高麗
 契丹侵入
 蒙古侵入
李氏朝鮮
 文禄・慶長の役
 丁卯胡乱
大韓帝国
日本統治時期
 亡命政府
連合軍軍政期
 朝鮮戦争
北朝鮮, 韓国

新羅(しらぎ、しんら)は、古代の朝鮮半島南東部にあった国家(紀元前57年 - 935年,半島北部の高句麗、半島南西部の百済とあわせて、7世紀中盤までを朝鮮半島における三国時代という。6世紀中頃に半島中南部の伽耶諸国を滅ぼして配下に組み入れ、660年には百済を滅ぼし、668年には唐の援助を受けて高句麗を滅ぼし、朝鮮半島をほぼ統一した。首都は一貫して金城(現在の慶尚北道慶州市)にあった。9世紀末には新羅の国力は衰え、百済・高句麗の再興を図る勢力が出て後百済後高句麗との鼎立による後三国時代となり、最終的には後高句麗から起こった高麗に帰順して新羅は滅亡した。

もともとは半島南東部の辰韓国のなかで有力だった斯盧が新羅に改称されて「シラ」と読んでいたが、日本においては奈良時代から「しらき/しらぎ」と読まれている。

新羅は現代の大韓民国の祖として定義付けられているが、それ以前に存在した辰韓との連続性は不確かである。中国の史書が「韓」として捉えていた地域は「遼東半島南部にいた倭人が移り住んだ朝鮮半島の地域」であり、倭人国ではない新羅を韓国とする名称はふさわしくないという意見もある。

目次

[編集] 歴史

新羅はもともと辰韓の中のひとつ斯盧国が基盤となって、周辺の小国を併せて発展していき、国家の態をなしたものと見られている。『太平御覧』で引用する『秦書』には、377年前秦に初めて新羅が朝貢したと記される。382年には新羅王楼寒(ろうかん、ヌハン)の朝貢が行われ、その際に新羅の前身が辰韓の斯盧国であることを前秦に述べたとされる。この「楼寒」については王号の「麻立干」を表すものと見られ、該当する王は第17代奈勿尼師今に比定されている。この記述から奈勿尼師今の即位(356年)が新羅の実質上の建国年とも考えられている。

新羅の歴史は、『三国史記』新羅本紀・敬順王紀に記されるように、始祖から第28代真徳女王末年(654年)までを上代、第29代武烈王(金春秋)即位から第36代恵恭王末年(780年)までを中代、第37代宣徳王から滅亡までを下代と分類する。

[編集] 建国神話

三国史記』新羅本紀によれば、朴氏・昔氏・金氏の3姓の王系があること、そしてそれぞれに始祖説話を持っていることが伺える。

朴氏初代の朴赫居世
辰韓の六村の長の一人が、蘿井(慶州市塔里面に比定される)の林で馬の嘶くのが聞こえたので近寄ったところ、馬が消えて大きな卵があった。卵を割ると中から幼児が出てきて育て上げたが、10歳を越える頃には人となりが優れていたことから六村の人たちは彼を王位につけた。卵が瓠(ひさご)ほどの大きさであったため、辰韓の語で瓠を表す「バク(=朴)」を姓として名乗った。朴赫居世は紀元前57年に13歳で王位(辰韓の語で王者を表す居西干と称された)に就き、国号を徐那伐とした。また、閼英井(南山の北西麓の羅井に比定される)に龍が現れ、その右脇から生まれた幼女が長じ、容姿端麗にして人徳を備えていたので朴赫居世は王妃に迎えた。当時の人々は赫居世と閼英とを二聖と称した。また、建国時に腰に瓠をぶら下げて海を渡って来たことから瓠公と称されるようになった倭人が、大輔という役職名の重臣になった。
昔氏初代の昔脱解(第4代脱解尼師今
倭国の東北一千里のところにある多婆那国[1]の王妃が妊娠ののち7年たって大きな卵を生み、不吉であるとして箱に入れて海に流された。やがて辰韓に流れ着き老婆の手で箱が開けられ、中から一人の男の子が出てきた。箱が流れ着いたときに鵲(カササギ)がそばにいたので、鵲の字を略して「昔」を姓とし、箱を開いて生まれ出てきたことから「脱解」を名とした。長じて第2代南解次次雄の娘(阿孝夫人)の女婿となり、のちに王位を譲られた。
金氏始祖の金閼智(第13代味鄒尼師今の7世祖)
脱解尼師今の治世時に、首都金城の西方の始林の地で鶏の鳴き声を聞き、夜明けになって瓠公に調べさせたところ、金色の小箱が木の枝に引っかかっていた。その木の下で白い鶏が鳴いていた。小箱を持ち帰って開くと中から小さな男の子が現れ、容姿が優れていたので脱解尼師今は喜んでこれを育てた。長じて聡明であったので「閼智」(知恵者の意味)と名づけ、金の小箱に入っていたので「金」を姓とした。また、このことに合わせて始林の地を鶏林と改名した。

赫居世神話に現れる六村はのちの新羅六部の前身であると見られており、これらの部と王統がそもそも結びついていないことを示している。また3姓の始祖説話については、それぞれに誕生の形態が異なりながらも姓の由来を説くものであり、3つの有力な集団があって王位を持ちまわっていたということが窺い知れる。これらの始祖説話は紀元前後に繋年されたものではあるが、実際に新羅で姓が用いられるようになったのは6世紀からのことと見られており、後代に整備されたものであるとの可能性もある。いずれにせよ、複数の王統を持つことや、建国初期に倭人勢力との関わりを伝えることなど、高句麗百済の始祖説話体系とは異なり、新羅の特徴的事象となっている。

日本側伝承では、『新撰姓氏録』が新羅の祖は鵜草葺不合命の子の稲飯命神武天皇の兄)だとしているが、稲飯命は、『古事記』においては母の国の海原へ行ったとされ、また『日本書紀』においては神武東征の際に嵐を鎮めるため海に入水したとされるなど、新羅との関わりには触れられていない。しかしアメノヒボコ伝承や出雲神話などに早い時期から新羅と倭との関わりが暗示されている。

[編集] 上代

長らく高句麗に従属していたが、5世紀中頃からはその支配下から脱却しようとして高句麗とも争うようになった。一方で辰韓諸国に対する支配力も高め、伽耶諸国の領有をめぐって百済とも対抗する姿勢を明らかにし、三国が相競う様相を示した。6世紀になると智証麻立干法興王らが国制の整備によって国力を高め、6世紀中頃には真興王による急激な領域拡大が可能となった。高句麗を攻撃し北に領土を広げ、百済・日本の連合軍を退け、562年には伽耶(大伽耶)を滅ぼして吸収し、文字通りの三国時代となった。中国に対しては564年北斉に朝貢して翌年に冊封を受け、その一方で568年に南朝のにも朝貢した。このように中国大陸の南北王朝との関係を深めたことは、半島北部の高句麗に大きな脅威を与えた。に対しても建国後まもなく使者を派遣して冊封を受けた。

唐の中国統一の後に危機感を募らせた高句麗は淵蓋蘇文が実権を握って緊急軍事態勢を敷き、新羅と激しく対立するようになっていた百済の義慈王と連携したため、新羅は国際的に孤立することとなった。新羅は643年善徳女王が唐に救援を求めたが、このときに唐からの救援は得られず、逆に女王を退けて唐の皇族を新羅王に据えることを求めてきた。このことが契機となって、新羅国内では親唐派と反唐派の対立を生じ、上大等の毗曇が女王の廃位を求めて反乱を起こした。乱を治めた金春秋(後の武烈王)と金庾信とは真徳女王を立てて親唐路線を継承していった。金春秋は中国の律令制度を取り入れる改革を始め、650年にはそれまで新羅独自で用いていた年号(太和)を廃止し、唐の年号を用いるなどして、唐との連携を強めていった。

[編集] 中代

武烈王の即位から、その直系の王統が途絶える780年までの時代を中代と呼び、新羅の国力が最も充実していた時代であった。

武烈王の即位後、と結んだ新羅は唐の援軍と共に金庾信に軍を率いさせ、百済に進軍。660年に百済を滅ぼし、663年に白村江にて倭国の水軍を破り(白村江の戦い)、668年高句麗を滅亡させた。この間の戦力の成長を支えたのは、伽耶が開発した鉄生産技術の取得が背景にあったものと見られる。

その後、旧百済領を占領していた唐とその支配権をめぐって対立し、670年から争ったが、676年に唐軍を半島から追い出し、旧高句麗領の一部と合わせて朝鮮半島をほぼ統一することに成功した。これ以後を日本では統一新羅時代と呼んでいる[2]

半島統一後、唐に対しては謝罪外交を展開したが、関係は緊張し続けたので北境に長城を築くなどした。しかし、732年に唐と渤海との間に戦端が開かれると、唐の命を受けて対渤海戦に派兵し、その功により735年鴨緑江以南の地の領有を唐から正式に認められた。

統一新羅の成立と共に官僚制度の改革が図られた。降伏した百済・高句麗の王族、貴族を格下げした上で官位制度の中に組み入れ、律令制を取り入れながら政治形態を変化させていった。官吏の養成機関として国学という教育機関が置かれた。また、州・郡・県を基本と為す郡県制を基本とした地方支配体制が整えられた。旧新羅・伽耶領に3州、旧百済領に3州、旧高句麗領に3州の9つの州が置かれ、これらと副都五京によって地域支配が行われた。唐の律令制度を取り入れながらも、位階などの名称は旧称のままで残されたりもしたが、8世紀半ばには唐風に改められている。唐の影響は非常に大きく、この頃、先祖伝来の姓や従来的な名もまた、全て漢族風に改められている。

天武天皇の即位から780年までは、日本との関係は比較的良好であり、双方の間で遣新羅使、遣日本使が30回以上送られている。しかし、780年に渤海と新羅の間が緊張し、渤海が日本へ遣日本使を派遣すると新羅と日本の間の国交は停滞した。また、朝鮮半島を統一し国家意識を高め、日本との対等な関係を求めた新羅に対して、人質の献上や朝貢を受けるなどし、従来より新羅を属国と見なして来た日本は激しい反感を持ち、その様子は、753年遣唐使大伴古麻呂が新羅の使者と席次を争った事件や、恵美押勝(藤原仲麻呂)が渤海の要請により新羅討伐計画を立ち上げた際の主張(新羅が属国であるにも関わらず日本に非礼であるためとしている)に伺える。

国家レベルでの関係は緊張したが民間レベル(主に交易)での交流は続けられており、新羅商人が大宰府および九州に来て、唐、新羅の文物を日本へ、日本の文物を新羅、唐へと運んで交易に励んだ。そのため、三国の情報は比較的詳細に交換されていた。また、日本の遣唐使も帰国の際には、新羅船を利用することが多かった。

[編集] 下代

780年に武烈王の王統が絶えると王位継承の争いが激しくなり、王位纂奪や王都内での反乱が頻繁に発生する様になった。また骨品制により、新羅王族のみが上位官僚を占めるようになり官僚制度は行き詰まりを見せていた。この780年代から新羅滅亡までの期間を下代と呼ぶ。

この時代には、地方の村主や王都から地方に飛び出した王位継承に破れた王族や官僚らが軍事力を背景に勢力を伸ばし、新興の豪族として勃興した。そして、地方で頻繁に反乱を起こす様になる。822年には熊州で新羅王族の金憲昌が、825年には、その息子の金梵文が反乱を起こしているがいずれも鎮圧。841年には、清海鎮(全羅南道莞島)で張保皐が反乱を起こしたが、暗殺されている。しかしながら、これらの動揺は地域社会にも波及し、9世紀末には、農民の反乱や豪族の独立が頻発する。

その中でも有力な勢力であった農民出身の甄萱892年に南西部に後百済を、新羅王族の弓裔901年に北部に後高句麗を建て、後三国時代に入る。その中で後高句麗の武将であった王建918年に弓裔を追放して建てた高麗が勢力を伸ばし、935年に最後の王・敬順王が君臣を挙げて高麗に帰順したことにより新羅は滅亡した。

[編集]

新羅の王(君主)を表す称号としては『三国史記』には居西干、次次雄、尼師今、麻立干の固有語由来の表記が見られ、第22代の智証麻立干の代で王号を「王」に定め、の制度が始まったとしている。また、中原高句麗碑文や『日本書紀』には寐錦、蔚珍鳳坪碑文には寐錦王、迎日冷水碑文には葛文王、『太平御覧』で引用する『秦書』には楼寒(これについては麻立干に相当すると考えられる)などの表記が見られる。

歴代王については 朝鮮国王の一覧#新羅を参照。

[編集] 六部

建国神話に現れる辰韓の六村はのちの新羅六部であり、王都金城(慶州市)に居住してそれぞれ自立的な政治的集団として存在していたが、王都外部に対しては王京人として結束して優位性を保ち続けた。新羅が周辺諸国を取り込んで領域を拡げていく過程で、これら六部の優位性を維持するために、元来は六部の内部的な身分制度が拡大していき、骨品制が成立したものと考えられている。第3代の儒理尼師今9年(32年)に、元の六村に対して部名を改めるとともに姓を下賜したと伝えられているが、『三国史記』と『三国遺事』との間でも伝える内容が異なっており、姓の表記については高麗の前半期に整備されて付加されたとする見方もある(→井上訳注1980 p.54)。

元の村名 比定地(いずれも慶尚北道慶州市 『三国史記』に見える部・姓 『三国遺事』に見える部・姓
閼川・楊山村 塔里方面または川北面東川里方面 梁部・李氏 及梁部・李氏
突山・高墟村 南山里~皇南里または西岳里~塔里方面 沙梁部・崔氏 沙涿部・鄭氏
觜山・珍支村 内東面普門里方面または内東面南部~外東面 本彼部・鄭氏 本彼部・崔氏
茂山・大樹村 慶州面忠孝里方面または牟梁川流域 漸梁部(牟梁部)・孫氏 漸梁部(漸涿部、牟涿部)・孫氏
金山・加利村 川北面東川里または内東面普門里、または川北面西部~見谷面 漢祇部・裴氏 漢岐部(韓岐部)・裴氏
明活山・高耶村 見谷面または内東面南部・陽南面 習比部・薛氏 習比部・薛氏

[編集] 政治機構

[編集] 官位制度

三国史記』新羅本紀によれば、建国の当初のころは「大輔」という官名が最高位のものとして確認されるが、第3代儒理尼師今の9年(32年)に、下表の17階級の官位(京位)が制定されたとする。枠外の官位としては、第23代法興王の18年(531年)に宰相に相当するものとして「上大等(上臣)」が設けられた。また、三国統一に功績のあった金庾信を遇するものとして、第29代武烈王の7年(660年:この年百済を滅ぼす)には伊伐飡(角干)の更に上に「大角干(大舒発翰)」、さらに第30代文武王の8年(668年:この年高句麗を滅ぼす)には「太大角干(太大舒発翰)」という位が設けられた。

新羅王が新たに即位すると、直ちに最高官位の上大等(古くは大輔、舒弗邯)が任命され、その王代を通じて権力の頂点にたつという例が多い。これは貴族連合政治体制の現れであると見られている。強力な王権が確立した三国統一の後にも上大等が任命されるという慣習は続いているが、真徳女王の代になって651年には国家機密を掌握する執事部が設けられ、その長官の中侍が上大等に代わって政治体制の要となった。

京位は首都金城に居住する六部のための身分体系でもあり、これに対して地方に移り住んだものに対しては外位という別途の身分体系を併せ持っていた。しかし百済・高句麗を滅ぼした後、両国の遺民を取り込みに対抗していくため、京位・外位の二本立ての身分制度を再編することに努めた。673年には百済から帰属してきた者のうち、百済の2等官の達率の場合には、金城に移住した者に対しては京位10等の大奈麻に当て、地方に留まった者には外位4等の貴干を当てた。翌674年には外位を廃止して、京位に一本化した。さらに唐との戦闘を終えて684年報徳国を滅ぼして半島内の混乱を収拾した後、686年には高句麗人に対しても官位(京位)を授けた。このときには高句麗の3等官の主簿[3]に対して京位7等の一吉飡を当てた。このようにして、百済・高句麗両国の官位体系の序列を格下げした形で新羅の身分体系に組み入れることによって、それまで三国独自に展開されていた身分体系が新羅の政治秩序のもとに一本化され、統一国家としての内実を整えることに成功したと考えられている。

骨品 外位 等級 京位 読み 別名と備考(※)
真骨 1 伊伐飡[4] いばつさん、이벌찬 伊罰干、于伐飡、角干、角餐、舒発翰、舒弗邯
2 伊尺飡 いしゃくさん、이척찬 伊飡
3 迊飡 そうさん、잡찬 迊判、蘇判
4 波珍飡 はちんさん、파진찬 海干、破弥干
5 大阿飡 だいあさん、대아찬 ※大阿飡以上の官位は真骨だけが任じられ、他の宗族は任命されない。
六頭品 6 阿飡 あさん、아찬 阿尺干、阿餐 ※重阿飡から四重阿飡までの4階層が設けられた。
嶽干 7 一吉飡 いつきつさん、일길찬 乙吉干
述干 8 沙飡 ささん、사찬 薩飡、沙咄干
高干 9 級伐飡 きゅうばつさん、급벌찬 級飡、及伏干
五頭品 貴干 10 大奈麻 だいなま、대나마 大奈末 ※重奈麻から九重奈麻までの9階層が設けられた。
選干 11 奈麻 なま、나마 奈末 ※重奈麻から七重奈麻までの7階層が設けられた。
四頭品 上干 12 大舎 だいしゃ、대사 韓舎
13 舎知 しゃち、사지 小舎
一伐 14 吉士 きつし、길사 稽知、吉次
一尺 15 大烏 だいう、대오 大烏知
彼日 16 小烏 しょうう、소오 小烏知
阿尺 17 造位 ぞうい、조위 先沮知

ハングル表記についてはko:신라의 관직を参照。

[編集] 九州

6世紀以来、新羅は一定の領域に州を設けてその下に郡・村を置き、州には軍主を、村には道使を派遣し、さらに在地の有力者を村主に任命して地方を掌握しようとする、州郡制ともいうべき独自の地方統治を行なっていた。三国統一を果たした7世紀後半からは村を県に改めて、州・郡・県とする支配方法に切り替わっていった。州には都督、郡には郡太守、県には県令を中央から派遣し、さらに州・郡に対しては外司正という検察官を別途派遣する二重化を図った。第31代の神文王の687年には九州が完成し、州治が地方統治の拠点となるとともに、旧三国のそれぞれを三州とすることで、三国の統一を改めて印象付けることに成功したとみられている。

旧領 創設時点 九州完成時点(687年 景徳王の改称 備考、異称、移転(州治)
州名 州治の現在地名 創設年 州名 州治の現在地名
高句麗 悉直州 江原道三陟市 505年 河西州 江原道江陵市 溟州 何瑟羅州[5]
新州 京畿道広州市 553年 漢山州 京畿道広州市 漢州 南川州(利川市
比列忽州 江原道安辺郡 556年 首若州[6] 江原道春川市 朔州 達忽州(高城郡)、牛首州
百済 所夫里州 忠清南道扶余郡 671年 熊川州 忠清南道公州市 熊州 686年泗沘州を郡に、熊川郡を州とした[7]
発羅州 全羅南道羅州市 671年?[8] 武珍州 光州広域市 武州 686年に発羅州を郡に、武珍郡を州とした[7]
完山州 全羅北道全州市 685年 完山州 全羅北道全州市 全州 下州との混乱・誤記あり[9]
新羅 上州 慶尚北道尚州市 525年 沙伐州 慶尚北道尚州市 尚州 甘文州(金泉市)、一善州(亀尾市
下州 慶尚南道昌寧郡 555年 歃良州 慶尚南道梁山市 良州 比斯伐州、大耶州(陜川郡)、押督州(慶山市
居烈州[10] 慶尚南道居昌郡 685年 菁州 慶尚南道晋州市 康州 685年、居烈州から菁州を分割設置。

[編集] 五小京

新羅は一貫して首都を金城(慶州市)に保ち続けて遷都をしなかったが、領域の拡大によって、王都が南東辺に偏りすぎていることが課題となっていた。軍政的側面の強い州郡制の整備と平行して、6世紀中頃よりかつての敵国の地に小京が副都として設けられた。小京に対しては中央から仕臣・仕大等が派遣されて地方行政支援の役割を担うとともに、王都金城の貴族や住民が移住させられて新羅文化の各地への普及が図られた。これら小京は685年に五小京として整い、九州の州治とあわせて地方統治の徹底がなされたと見られる。

小京名(景徳王の改称) 設置年次 元の地名 現在の地名 所属州
国原小京(中原京) 557年真興王18年) 高句麗:国原城 忠清北道忠州市 漢州
北原小京(北原京) 678年文武王18年) 高句麗:平原城 江原道原州市 朔州
金官小京(金海京) 680年(文武王20年) 金官郡(金官伽耶国都) 慶尚南道金海市 良州
西原小京(西原京) 685年神文王5年) 百済:娘臂城 忠清北道清州市 熊州
南原小京(南原小京) 685年(神文王5年) 百済:古龍郡 全羅北道南原市 全州

[編集] 文化

4世紀後半から6世紀前半にかけての慶州新羅古墳からは、金冠その他の金製品や西方系のガラス器など特異な文物が出土する[11]。この頃の新羅は中国文化よりも北方の遊牧騎馬民族(匈奴鮮卑など)の影響が強かったことを示している。

この節は執筆の途中です この節は、書きかけです。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。

[編集] 脚註

  1. ^ 昔脱解が船で渡来した人物であることを示す挿話などと併せて、日本列島内に所在すると見る向きが多く、丹波国(→上垣外2003 p.70)、但馬国肥後国玉名郡などに比定する説がある。また、新羅人の地理的知識の増加に伴って『三国志』に見える西域の小国の名を借りたか西域の楽神の乾達婆信仰に由来する国名に改めたものであり、倭国の東北とする文言も後世の挿入とみる説もある(→井上訳注1980 p.35)。『三国遺事』では龍城国とされる。
  2. ^ なお韓国では、高句麗の滅亡後にその遺民が靺鞨族と共同して満州に建国した渤海を高句麗の後継国家と見なし、新羅・渤海をあわせて南北国時代と呼んでいる。しかしながら、新羅を形成した民族と高句麗を形成した民族とは文化的、言語的に大きく隔たっており、高句麗及び渤海を現在の朝鮮民族の祖先の国家とすることには疑問もあるため、その歴史認識をめぐって周辺国と摩擦を生じるに至っている(→東北工程)。
  3. ^ 主簿は厳密には高句麗の3等官という序列ではないが、主簿に続けて高句麗官位と新羅官位の対比を記した三国史記』職官志下の記述から、3等官に相当すると見られている(→武田編著2000 pp.94-95)。あわせて高句麗#官制を参照。
  4. ^ 「飡」の文字について、書籍では「飡(にすいに食)」とするものが多いが、朝鮮の金石文では「(さんずいに食)」とするものが多い。(→井上訳注1980、p.35)『三国史記』の底本については、奎章閣韓国學研究院の影印本が「飡」とし、慶州重刊本(1512年)を1931年に影印とした古典刊行会本(学習院東洋文化研究所の学東叢書本)が「」としている。
  5. ^ 『三国史記』35・地理志・溟州条には、溟州はもとは高句麗の河西良であり、分注には何瑟羅とある。新羅本紀や異斯夫伝の本文には何瑟羅州の名で現れる。
  6. ^ 元の比列忽州、後の朔州に相当する州の687年時点の名称について、井上1972は牛首州とするが武田2000により首若州とする。なお、『三国史記』35・地理志・朔州条では朔州の由来を、本文は善徳女王6年(637年)の設置した牛首州とし、分注文武王13年(673年)に設置した首若州とする。同書・新羅本紀では、善徳女王・文武王の本紀記事には州の改称についての直接的な記事は見られず、景徳王の本紀における地名改称記事(景徳王16年(757年)12月条)では、首若州を朔州としたとしている。
  7. ^ a b 『三国史記』新羅本紀・神文王6年2月条
  8. ^ 百済故地に対する所夫里州の設置とほぼ同年のことと考えられている。(→井上1972)
  9. ^ 『三国史記』36・地理志・全州条は、完山州の設置を真興王16年(555年)とし、同26年(565年)にいったん廃止、神文王5年(685年)に再設置したとするが、対応する真興王本紀の記事には州治を比斯伐(慶尚南道昌寧郡)としていたり、6世紀中頃には全羅道は未だ百済の支配下にあるために、は下州の誤りであると考えられている。(→井上1980)
  10. ^ 菁州は神文王5年に既存の州から分割設置されたことについて、『三国史記』新羅本紀・神文王紀では「居烈州」からとし、同・地理志・康州条には、「居陁州」からとする。
  11. ^ こうした6世紀前半以前の新羅出土のガラス器にローマ製のものが極端に多いことに注目して、新羅は北方の遊牧民経由でローマ帝国の文化を受け入れていた古代国家であるとする説もある(→由水2001)。

[編集] 関連事項

[編集] 参考文献

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