坂本多加雄
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坂本 多加雄(さかもと たかお、1950年6月8日 - 2002年10月29日)は、日本の男性政治学者で、元学習院大学法学部教授。専門は、日本政治思想史。法学博士。
愛知県名古屋市出身。灘中学校・高等学校、東京大学法学部卒業。1980年から学習院大学で教鞭をとる。研究は近現代日本の知識人の言説研究から始まり、日本国家の来歴をどう位置付けるかをライフワークとした。「新しい歴史教科書をつくる会」理事、「追悼・平和祈念のための記念碑等施設の在り方を考える懇談会」委員を務め、保守派の論客として知られたが、癌により2002年死去。享年52。大学時代からの弓道と、映画鑑賞が趣味であった。
1991年、『市場・道徳・秩序』でサントリー学芸賞と日経経済図書文化賞を受賞。1996年、『象徴天皇制度と日本の来歴』で読売論壇賞を受賞。
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[編集] 著書
[編集] 単著
- 『山路愛山』(吉川弘文館、1988年)
- 『市場・道徳・秩序』(創文社、1991年)
- 『日本は自らの来歴を語りうるか』(筑摩書房、1994年)
- 『象徴天皇制度と日本の来歴』(都市出版、1995年)
- 『知識人――大正・昭和精神史断章』(読売新聞社、1996年)
- 『近代日本精神史論』(講談社[講談社学術文庫]、1996年)
- 『新しい福沢諭吉』(講談社[講談社現代新書]、1997年)
- 『歴史教育を考える――日本人は歴史を取り戻せるか』(PHP研究所[PHP新書]、1998年)
- 『日本の近代(2)明治国家の建設 1871-1890』(中央公論社、1999年)
- 『求められる国家』(小学館[小学館文庫]、2001年)
- 『問われる日本人の歴史感覚』(勁草書房、2001年)
- 『国家学のすすめ』(筑摩書房[ちくま新書]、2001年)
- 『歴史を語る作法――坂本多加雄◎対談・書評集』(都市出版、2004年)
- 『スクリーンの中の戦争』(文藝春秋[文春新書], 2005年)
[編集] 共著
[編集] 編著
- 『福澤諭吉著作集(9)丁丑公論・瘠我慢の説』(慶應義塾大学出版会、2002年)
[編集] 選集
- 杉原志啓編『坂本多加雄選集』(藤原書店, 2005年)
- 1巻「近代日本精神史」
- 2巻「市場と国家」