坂物語り
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坂物語り(さかものがたり)は大倉らいたの小説。また『少年エース』(角川書店)に一話目が、『エース増刊 桃組』(同)に二話~五話が各掲載されたコミカライズ作品。
目次 |
[編集] ストーリー
幼い日、初恋の少年と「10年後に再会する」約束を交わした少女は、記憶の彼方にある《誓いの場所》を友人たちの助力を得て探し始める。長崎 神戸 尾道…旅先で出会う様々な人達の「坂」に秘められた物語りに勇気を得、励まされながら各地を巡る彼女は、少年との再会を果す事が出来るのか……
[編集] 登場人物
- 後藤ときな
- 主人公。源氏山女子学園に通う17歳の帰国子女。幼い頃、再会を誓った少年に会うため「坂」のありかを探すHPを友人たちの協力で開設する。
- 雄也
- ときなが捜し求める少年。謎が多い。
- 美奈子
- ときなの親友で、世話好き。
- 小林由佳
- 同じく、ときなの親友。3人組のまとめ役。
- 吉川桃子
- 源氏山女子学園の教師で、ときな達の担任。
- マスター
- ときな達が懇意にしている喫茶店「セブン」の主人。湘南が気に入って開業したらしい。吉川桃子は彼の姪である。
[編集] 単行本
『坂物語り~キミといたあの夏』角川スニーカー文庫刊。イラスト・甲斐智久
第一巻 第二巻 第三巻 第四巻
[編集] コミカライズ
『坂物語り~My Pure Memory~』キャラクターデザイン・甲斐智久/たなか友基・画
作画担当者にとっては初連載・初単行本作品。清々しいタッチで原作に挑んだ、紀行マンガの形で綴られた友情の物語りである。
全一巻 2002年3月1日初版発行
[編集] 余談
この作品には大倉の代表作である「センチメンタルグラフティ」および「卒業(ゲーム)」と同一の世界に存在していると確定付けられる箇所がある。
第3巻である『坂物語り~君と吹かれた秋色の風』の第三章「弘前のりんご坂」に登場する保奈美の苗字が先ず「安達」であり、更に105項の9行目に「青森市で酒屋を営む親戚」という部分が記されており、これは明らかにセンチのヒロインの1人である安達妙子を示唆している。
また、センチには星野明日香というヒロインが神奈川県横浜市に在住しているという設定だが、明日香が在学している高校の名称は「清華女子高等学校」であり、卒業シリーズの舞台でもある。
更に、大倉はセンチを原作する前に卒業第1弾のヒロイン達の卒業から数年後のストーリーである「結婚(小説)」を執筆している。
このことから、坂物語りはセンチメンタルグラフティと同一の世界に存在し、そのセンチメンタルグラフティが卒業シリーズと同一の世界に存在している為、直接的には無関係だが間接的に卒業シリーズとも同一の世界に存在していることが解かる。