夏型原子力潜水艦
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夏型原子力潜水艦(しあかたげんしりょくせんすいかん、Xia class Ballistic Missile Nuclear Submarine)は、中国海軍初の弾道ミサイル搭載原子力潜水艦 (SSBN) 092型の、NATOコードネームである。
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[編集] 概要
406号艦1隻のみが就役したが、1987年に就役して以降、漢型原子力潜水艦と同様の放射能漏れ事故を起こし、故障のため10年近くドック入りしていた。最近も短期間港から出ることがあるものの、本格的に稼働してはいない模様だが、海上を行動中の写真が中国側から発表されており、いちおうは健在と推測する見方もある。機関の信頼性の問題からだと言われている。性能上は太平洋にも出動できるが中国の近海を離れての行動は確認されていない。
本型は、漢型原子力潜水艦をベースに、弾道ミサイル発射筒12基をセイル後方に装備した艦である。就役したのは1隻だけであるが、2番艦の船体は建造中だったが、1985年に海中から弾道ミサイルの発射実験の最中に爆発事故を起こして沈没したといわれている[要出典]、が真偽は不明である。いずれにせよ本型は、戦略原潜の試験艦ないし国威発揚のための艦と見られ、実質的な海洋核抑止力としては機能していない。よく言われる事だが、戦略原潜を常時1隻哨戒可能にするためには、ローテーションのため最低3~4隻を建造する必要がある。
本型が装備する弾道ミサイル巨浪一型(JL-1)(発射重量14,700 kg、最大射程2,150 km)は、陸上発射用中距離弾道ミサイル「東風二一型」 (DF-21) とほぼ同一であり、あらかじめ、陸海共用弾道ミサイルとして開発されたものである。しかし、これでは海洋核抑止戦力としては不充分であるため、射程延伸型のJL-1A(最大射程3,000~4,000 km)に置換され、さらに後継の巨浪二型(JL-2)が開発中である。これは、先駆けて人民解放軍パレードで公開された陸上発射用弾道ミサイル「東風三一型」 (DF-31) との共用ミサイルであり、射程は8,000 km以上に延びている。なおJL-2は潜水艦からの発射が成功したと報道された。
中国海軍の国産潜水艦に対し、中国の歴代王朝の名がNATOコードネームとして付けられており、本型は、伝説の中国最古の王朝である「夏(シア)」の名をとって命名された。中国海軍では現在、ロシアの技術を導入した次世代の弾道ミサイル潜水艦094型を開発中であり、晋型 (Jin class) のNATOコードネームが割り当てられている。搭載ミサイルは、巨浪二型となる予定である。
[編集] 要目
- 水中排水量(水中): 7,000 t
- 全長: 120 m
- 全幅: 10.0 m
- 吃水: 8.0 m
- 主機関: 加圧水炉型原子炉1基/蒸気タービン2基
- 主軸数: 1軸
- 最大速力: 22 kt
- 最大潜行深度: 300 m前後
- 乗員: 100名
- 武装: 533 mm魚雷発射管6門、JL-1(巨浪)弾道ミサイル発射筒12基
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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