太極図説
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太極図説(たいきょくずせつ)は、中国・北宋の周敦頤(1017年(天禧元年) - 1073年(熙寧6年))が撰述した書物、1巻。
太極図と呼ばれる陰陽を表わす図を儒教の解釈によって説いたもの。字数にして僅かに250字程の文ではあるが、図に従って、宇宙の起源生成に始まり、人間の地位や道徳の根本を論説しており、それまでの儒教には見られなかった新しい宇宙観を提示した点で画期的であった。
本書の成立によって、朱子学を含めた宋学が形成される道が開けた。南宋の朱熹が「太極図解」や「太極図説解」という書を著し、本書のことも、一般に知られるところとなった。
注釈書には、明の曹端撰「太極図説述解」1巻などが見られる。