宇都宮競馬場
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宇都宮競馬場(うつのみやけいばじょう)は栃木県宇都宮市にあった地方競馬の競馬場。廃止時点では栃木県の主催による競馬が開催されていた(廃止直前までD-Net加盟)。2001年度まで宇都宮市が主催者となる競馬も実施されていた。
コースは1周ダート1200メートルの右回りで、第4コーナーからゴールまでの直線の距離が200メートル。また厩舎は競馬場内ではなく周辺に点在していたことから、調教やレース出走の前後には馬が厩務員に引かれて公道を歩くという光景も見られた。
北関東菊花賞を制し、初の北関東三冠馬となったフジエスミリオーネは宇都宮所属。
ベラミロードなど全国レベルのレースでの活躍馬も出していたが、近年は赤字経営が続いて売り上げ好転の兆しも見られず、また北関東ブロックを構成していた足利、高崎が経営難から相次いで廃止となり、単独での興行は極めて困難となった。さらには経営安定基金の払底という悪条件まで重なったため、宇都宮競馬場も廃止のやむなきに至り、2005年(平成17年)3月14日の平成16年度とちぎ大賞典が最後のレースとなった。2005年(平成17年)12月まで南関東競馬の場外発売が行われ、2006年3月末をもって閉場、廃止となった。これにより北関東の地方競馬は約80年続いた歴史に幕が降ろされることになった。
廃止後、厩舎の跡地の一部は関東バスの車庫(西川田東バス停)やマンション用地へと転用されているが、競馬場の跡地利用についてはまだ未定である。
[編集] 主なレース
- とちぎマロニエカップ(統一GⅢ)
- とちぎ大賞典
- 北関東皐月賞
- 北関東ダービー(セントライト記念・神戸新聞杯のトライアル競走だった。)
- 北関東オークス(ローズステークス・紫苑ステークスのトライアル競走だった。)
- ベラミロード記念かもしか賞
[編集] 主な活躍馬
- ベラミロード(東京盃-統一GⅡ、TCK女王盃-統一GⅢ)
- ブライアンズロマン(さくらんぼ記念-統一GⅢほか、通算勝利数43勝の戦後サラブレッド競馬最多勝記録)
- フジエスミリオーネ(北関東三冠馬)
- トチノミネフジ(2歳時在籍。後に南関東に転出、最後の南関東アラブ3冠馬となる)
- ヤシマナシヨナル(戦後日本のサラブレッド競馬史上、最重斤量76kgでの勝利は宇都宮でのもの)
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