打敷
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打敷(うちしき)とは、寺院の前机や仏壇の中の上卓・前卓の天板の下に挟んで飾る敷物であり、荘厳具の一種。
元々は、釈尊の座る高座の上に敷かれていたもので、後に仏像の前の卓の上に敷かれるようになったとされる。打敷の「打」には「張る」という意味があり、卓上に張り敷くことを意味する。内敷とも書き、打布、内布ともいう。
普段は掛けておかず、法要やお盆、正月などの際に掛けるものである。人間のハレの衣装に当たる。また葬儀の際には白無地のものを用いるが、従来のものを裏返して白い面を出して代用することも多い。また冬用と、絽や紗の夏用とがあり、本来は使い分ける。三角形や四角形があるが、三角形のものは浄土真宗で、四角形のものは浄土真宗以外の宗派でよく使われる。
刺繍や金襴などがある。手刺繍のものなどは高額となり、価格は1,000~1,000,000円まで幅広い。
打敷の寸法は、仏壇の大きさで大体決まる。名古屋寸法と京寸法があり、共に代で表される。