時空
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時空 (じくう、英:spacetime) とは、時間と空間の事、又は、時間と空間を同列に扱う概念の事である。
[編集] 概要
かつてニュートンは時間と空間は絶対的なものであるとした。物理現象が起きる入れ物と考えた。しかし、アインシュタインは相対性理論の中で時空とは入れ物ではなく物理的な対象である、と考えた。具体的には、以前は独立に存在すると考えられていた時間と空間が、実際はローレンツ変換によって入り混じる事（特殊相対性理論）。これにより物理学の扱う空間は３次元から４次元の時空となり、物理法則も修正を受けた。さらに一般相対性理論によって、時空は物質の存在によって歪む事が指摘された。理論物理学的立場からすれば、時空は重力であり事象同士の関係という事なのだ。
現代物理学における最大の焦点の一つとして時空の量子化がある。不確定性原理によると、短い時間であれば真空からエネルギーを借りる事が出来る。そのエネルギーが十分大きければ、ブラックホールを形成し、時空は穴だらけになってしまう。この描像を時空泡(space-time foam)と呼ぶ。この穴の大きさはプランク長程度、存在時間はプランク時間程度になる。このぐらいのスケールでは、一般相対論的効果と量子効果がともに大きくなり、時空の量子化の問題は避けられない。ナイーブには、このエネルギーがアインシュタイン方程式の宇宙項そのものであると考えられているが、値を評価すると観測値と120桁ほどずれてしまう。これは現代宇宙論・素粒子論をとりまく最大の謎の1つである。
